11月20日(金) 5日目

 天気予報は「午前中雨〜曇り」でしたが、夜半にかなり降って回復したようで、有難いことに目覚めると青空が広がっています。夜も気温が高かったので寝苦しくかなり汗をかいてしまいました。朝ぶろを浴びてサッパリとします。朝食の案内に来た仲居さんに、(今日も気温は高そうなので)薄手の夏蒲団に変えてくれるようお願い。(ちゃんとリクエストを聞いてくれて助かりました)

 朝食も、やはり「昔の旅館の朝飯」といった感じでした。

   今日は先ずエンジェルロードへ。7時過ぎから12時前の間が干潮の時間帯ということです。10時20分頃まで待てばバスがありますが、歩いても行けるというので、9時過ぎに出発です。・・・20分くらいで到着しました。昨夕「海」だった弁天島との間には「道」が出来ています。尤も観光写真の「道」よりは、もっと広い堂々たる道が出現していて、“二人が手を繋いで渡るエンジェルロード“というロマンチックな感じとはちょっと違うかなぁ・・・後で島の人に聞いたところ、「最近土砂の堆積が進んで、昔ほどきれいでなくなったなぁ」と言っていました。観光上は、歩いて渡れる時間が長くなっていいのかもしれませんが。

       

(弁天島から来た方向を見ると)

   

                   (この角度で撮ると、“エンジェルロードのイメージか!)   ⇒  (観光写真だとこんな感じ)

   

(弁天島の木の枝には、願い事を書いた、ハート型の木札やホタテ貝が吊るされています)

  

(弁天島の岸辺)

  これから土庄の街の方へ向かいます。漁港を過ぎると、街のシンボルでもある西光寺の三重塔が見えてきました。

  

  西光寺に到着しました。西光寺1579年開山で、小豆島霊場の58番札所(真言宗)です。朱塗りの仁王門が鮮やか。境内に入ります。旭壽の松という大きく長く枝を広げた松がありました。

    

                    (仁王門)                          (旭壽の松)                       (本堂)

   

(本堂の中)                        (本堂から外を見る)

(樹齢250年以上、高さ18mの銀杏の木がすっかり「黄葉」しています)

 本堂の奥右手に石段があります。此処を上っていくと、三重塔(=請願の塔です。この塔は昭和50年(1975)に中興400年の記念として建立されたそうです。横には弘法大師様の像があります。

  

     

 高台から、土庄町の街並みが見渡せます。

    

  寺を出ると、無いやら怪しげな建物がありました。

  

  次はギネスブック認定(1996年)の“世界一狭い海峡”=土淵海峡です。小豆島と向かいの前島の間を流れ、最大幅400m、最小幅9.93mで、永代橋が架かっています。見た目には海峡というよりも小川ですね。

    

 町の中に入ると又々奇妙な建物がありました。妖怪美術館といって、世界中から集めた100点以上の妖怪を展示してあるらしいです。

    

 迷路の町の中へ入っていきます。確かに向こうが見通せない細い路地が広がっています。 東西南北どちらの方へすすんでいるのやら??・・・

    

 少し広い道に出ると、派手に塗った奇妙な店がありました。左は雑貨屋のようですが、右手の店の看板を見ると、「てっぺん 一口餃子本舗 俺の餃子うまいぜ」、さらに「魚介料理も充実」とあります。妻はちょっと躊躇していましたが、シーフードのメニューに惹かれたので、ドアを押しました。覗くと、テーブルの真ん中でおじさんが背を向けて読書中でした。

 「あのぅ・・・入ってもいいですか?」、「エッ、あぁ、どうぞ、どうぞ」〜〜室内は雑然としており、飾り物はアーリー・アメリカンな感じです。TVも古い西部劇を映しています。「ウエスタンが趣味ですか?」、「いやぁ、別にそういうことも・・・昔はファッション関係の仕事をしてましてねぇ、まぁどうぞ座ってください。新鮮な魚がありますよ!なんでも希望の料理を作ってあげますから」

    

  〜〜というわけで、先ずはオススメの、生絞りのゆずサワーとかぼすサワーで乾杯。

 マスターが、手際よく作ってくれた料理は↓。肉厚の舌平目の煮つけが美味しかったので、「これは明日になったら美味しい一夜干しになるよ」と見せられた干物用を、妻が「明日じゃ、食べられないワ!」と無理言って、焼いてもらいました。これがまたウマイ!(これに〆めの小豆島にゅうめんで5,900円也)

    

          (スミイカ刺身・飯蛸刺身・イカの麹塩辛)            (赤舌平目の煮つけ)               (舌平目のエンガワの唐揚げ)

  

                                (舌平目の半日干し)              (生蛸たっぷりのふわふわたこ焼き)

 陽気なマスター(=渚 泰教さん)と話が弾んで、すっかり意気投合しました。「ところでマスター、オリーブ買いたいんだけど、井上誠耕園がいいかねぇ?」、「いや、あそこは止めときな。オリーブなら、東洋オリーブがいいよ。俺が連れて行ってやるよ!」 、「エッ、いいんですか!・・・ぜひお願いします」

  

  〜〜というわけで、マスターは「もう昼間は誰も来ないから」と、店を放り出して、愛車のクライスラー・ミニジープで我々を東洋オリーブと近くの道の駅へ連れて行ってくれました。

  

 「あと、何処か行きたい所ある?、宝生院のシンパクなんかどう?」、「いやぁ、観光バスの窓から見ましたが、スゴイ立派ですね!是非お願いします」

〜〜ということで、やってきました。真言宗宝生院は小豆島霊場5152番の札所。遠くから林のように見えたシンパク(ビャクシンとも呼ばれる)は、国指定特別天然記念物。幹の周囲は16m余り、地上1mのところで、三方に裂開したように支幹を伸ばし葉を茂らせている。応神天皇が御手植えされたのと言い伝えがあるが、実際に樹齢1,500年を超えるそうで、寺の創建よりもはるか昔から此処に存在したことになる。

   

  三方に分かれた支幹の形は、長寿の動物を連想させる。天然自然の造形の妙であります。

    

                     (龍)                             (海亀)                          (象)

    

                (本堂・51番札所?)                       (鐘楼)                        (神社もあります)

  

(奥の本堂=52番札所?)              (ご本尊は地蔵大菩薩)

  天井画や、ご本尊の手前上部の天女の彫り物は、極楽浄土を表したものだそうです。

  

 左右の壁には斎灯サトル画伯による阿吽の双龍が描かれています。右が口を開いた阿龍、左が口を閉じて指が4本から5本に成長した吽龍だそうです。(斎灯画伯は天井画絵師で、江の島神社の「奉安龍神図」など寺院の大天井画を描いてその数日本一だそうな)

  

巨大シンパク(真柏)とともに、本堂の内部も見応えがありました。(渚マスター)「次、何処か行きたい所ある?」、(私)「大観音なんか・・・」 

(マスター)「ありゃ、デカい像が立っとるだけでつまらんよ。そうだ、千年オリーブに行ってみよう」

〜〜ということで、千年オリーブに到着。小豆島ヘルシーランド(株)が経営する「オリーブの森」の中にあります。同社柳生社長がプラントハンター西島清順さんに依頼して、スペイン・アンダルシアから樹齢千年を超えるオリーブの古木を2011年に移植したものだそうです。(数年前、TVの「情熱大陸」で西島さんが日本に運んでくる様子を見たことを思い出しました。・・・当時西島さんは搬送できるよう3mの高さまで枝葉や根を伐採し、それでも3トンにもなる巨木を、枯れぬよう細心の注意を払って運んだそうです。)

    

 (マスター)「経営者はいい場所をえらんだなぁと思うのは、見てみぃ、ここからエンジェルロードが見渡せるのよ!」・・・なるほど午前中見たエンジェルロードはすっかり「海」に戻っていました。

    

 いやぁ、渚マスターのご厚意に甘えて、いい所へ案内してもらい楽しませていただきました。この後ホテル松風まで送ってもらい、走り去るジープ・ミニに深く頭を下げたのでした。

  

 で、宿に戻ると、3時20分過ぎ。まだ日は高いので、私はホテルの自転車を借りて、サイクリングに出発。昨日とは反対方向へ向かい、峠を上がっていくと、 ひっそりと神社=護国神社がありました。

 その先の長い石段を上がると土庄八幡神社です。神社縁起によれば962年創起で、ご祭神は応神天皇と神功皇后。よく整備された感じですが、平成28年に本殿及び境内全体の修復が完了したということです。

    

    

  参拝の後、峠を越えて坂道を下ると、土庄港です。

(土庄港からの眺め)

 船着き場の近くには、大石先生と子供たち=平和の群像があります。映画製作の2年後の昭和31年に除幕されたもので、題字は鳩山一郎総理大臣(当時)。

    

  港からの戻り路、もう一度エンジェルロードまで走ってみました。あと1時間で干潮になるということで、少し水は引き始めているような感じです。

  ≪938の様子≫                       ≪1650の様子≫

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 ホテルに戻って、一風呂浴びてさっぱりすると、夕食です。アワビのバター焼きや、サザエのつぼ焼きなどもあり、2日目の方が上等な感じです。

      

      

    

島の天気は変わりやすい。夕方から風が出てきて、気温も少し下がったようです。布団を夏用に変えてもらったので、今夜は安眠できそうです。 今日は15,300歩でした。)

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