3日目・3月12日(日) 晴れときどき曇り

 ニューヨークは3月の第2日曜日から「夏時間」に切り替え・・・すなわち今日からです。初日から“走った”ので、目が覚めると8時のハズが・・・(夏時間なので!)9時を廻っています。「朝食」を済ませると、メトロでエンパイアステートビルへ。

 

(近くでビルの頂きまで撮るのは難しい!)

  このビルは1931年竣工ですから、建築後90年近く経過しているというのに、正面受付を筆頭に、壁も床もピッカピカで古さを全く感じさせません。不断のリニューアルとメンテの賜物なのでしょう。それで今でもこうして世界中から見物客が押し寄せています。2階に上がるとチケットを買う葛篭折りの行列が出来ています。ここでシティパスが効力を発揮して入場者の行列へ。長い列を捌くため、ぐるぐるとビルを一周するほど歩いて漸くエレベーターの搭乗口へ。80階で乗り換えて第一展望台にある86階へ辿りつきました。

  

1階正面受付) (86階のロビー)

 ひとしきりビルの中から窓越しに眺めたり、写真を撮ったりした後、外に出ます。地上でも寒いのに、なにせ地上320mですから、凍えるような寒さです。

   

(せっかく上がってきたのだから、寒さ堪えてニッコリと)

でもその分、眺望は素晴らしい!

 

(イースト川とハーレム川に挟まれたマンハッタン島の先端)

 

(今NYで一番高いワン・ワールドトレードセンター)(自由の女神の島)

    

    

 摩天楼からの眺望を堪能してその後、33丁目からそのままずっと5番街を歩くのはちょっとキツイので、一旦ホテルに戻ります。昼食は近くにあるエッサベーグルへ。ニューヨークにはベーグルの店は多いですが、ここが人気ナンバーワンだとか。店内に入るともう時近いというのに、長い列が出来ていました。

 

 ケースの上には様々なベーグルが、そしてケースの中にはいろんな具材が所せましと並んでいます。私が注文したのは「スモークサーモン・クリームチーズ・トマト」。“丸ごと1個”だとズシリと重いです。一人1/2で十分。人気のほどが分かる美味しさです。妻は「私、ベーグルってあまり好じゃなかったけど、見直したワ!」・・・これとコーヒー2杯で$17.53・・・まぁ妥当な値段でしょうか。

 

 食事の後はレキシントン〜パーク〜マディソンと3つのアヴェニューを横切って5番街へ。

先ずその前に、セントパトリック大聖堂。1878年に完成したカトリック教会で、ネオゴシック様式の尖がった二つの塔が特徴的です。

  

中に入ってみましょう。よく整備されていて奇麗です。

      

嘆きのピエタ」像もあります。これは誰の作品かわかりませんが、やっぱりヴァチカンのミケランジェロは凄いとあらためて感じます。ステンドグラスはブルーカラーが鮮やかです。

  

 次はロックフェラーセンター。ジョン・D・ロックフェラーによって1930年から建設が開始され、大恐慌の荒波を乗り越えて1939年に完成。 8.8hの土地に19の商業ビルが建ち、その中で一番大きいGEビルは、高さ259mで70階建て(エンパイアは最高部443mで102階建て)

 1989年のバブル絶頂期に三菱地所が約2,200億円で買収しました。日本側から見れば「壮挙」とも言えますが、ニューヨーク市民の怒りを買った、まさにバブルの象徴的な出来事であった。その後バブルの崩壊で、現在三菱地所はタイムライフビルとマグロウヒルビルの2棟のみ所有しているらしい。・・・そういえばエンパイアステートビルも1980年代にプルデンシャルが売りに出し、1991年にあの横井英樹氏がこれに応じて、一時オーナーだったことがあるそうな。本当に日本のバブルって凄かったんだ!とあらためて思いますね。

(GEビル・・・ウイキペディアより)

GEビルの前にスケートリンクがあります。正面には黄金のプロメテウス像が輝いています。手前にも(男女)2体のブロンズ像がありました。GEビルの正面にはアトラス像があります。ロックフェラーセンターの一帯はビルの林立で殺風景といえば殺風景なので、これらの「像」群がそれを補っているといえましょう。

    

  

  

(GEビルと入口に立つアトラス像)

 GEビルの中に入ると、壁や天井にはダイナミックで雄渾なイメージの壁画が描かれていて目を惹きます。

 この後は5番街を北へ・・・トランプタワーへ向います。金ピカのビルが見えてきました。1983年竣工で、58階建で、高さは202m。ギザギザのラインが特徴的すね!

 ビルの廻りに反トランプのデモが押しかけているニュースよく流れていますが、今日は静かです。尤も南側の脇道の前にはバリケードが築かれて立ち入りをブロックされており、本来なら華やかな5番街中心部の雰囲気をブチ壊す様相を呈しています。タワーの左右両脇にあるグッチとティファニーの商売にも影響が出ているのかもしれません。

   

(右のビル全体像=ウイキペディアより)

 では、中に入ってみましょう〜〜正面入口の内外には数人のポリスメンが警備しています。ロビーの奥へ進むには荷物検査を受ける必要があります。

  

 右手奥には「トランプ・バー」アあります。入口横のショーウインドウには「トランプグッズ」が並べてあります。赤い帽子には「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」と刺繍されています。大統領選挙のときの帽子でしょうか?

・・・それにしてもさすが商売人トランプ、商魂たくましいですね!

  

 一般人が自由に立ち入り可能なスペースは地下1階(喫茶エリア)から5階まで吹き抜けのアトリウムになっており、エスカレーターで上下できます。オフィス、そして有名人の超高級レジデンス(ペントハウスにはトランプ一家、その下にはビヨンセが、そしてその他にもビルゲイツ、ハリソン・フォード、ジュリアーニ元NY市長なども?)への入口は、当然別なのでしょう・・・とにかく一切うかがい知ることは出来ません〜〜こうした開放性と閉鎖性が両立した(=トランプ氏そのものみたいな)面白いビルです。

    

                    (5階の行きどまり)

 さて夕食は「ベゼルカ」 地下鉄CDEのAstor Pl.駅から8thへ徒歩7,8分。ホテルからはちょっと遠いですが、珍しいウクライナ料理の店というので出掛けてみます。入ってすぐカウンターの向こうには大きな鉄板があって、いかにもウクライナ人といった感じのおじさんが肉などを焼いています。

  

 ウクライナといえば、「ボルシチ」です。ボルシチはテーブルビートとタマネギ、ニンジン、キャベツ、牛肉などを炒めてからスープでじっくり煮込んだものです。ビートは日本では赤カブと混同されますが、全く別の植物で(日本のボルシチでは使用してないケースが多い!)、結構糖度が高いらしいです。

で、運ばれたボルシチは目にも鮮やかな緋色をして美味しそうです。が、口に含むと、爽やかな甘みが広がって、ビーフスープの味はあまりしません。私が以前代々木公園近くで食べたボルシチ(これは美味しかった!)とはかなり違っていますが、これが本場のボルシチなんでしょう。

赤ワインを飲んでいると、次に「ピエロギ」=ウクライナの揚げ餃子といったところでしょうか=中身は肉やら、ゴルゴンゾーラチーズなど7種あって一人前はそこから4種選択します。横には、サワ−クリーム、玉葱の炒め物、リンゴの磨りおろしの3種のソースが添えられています。

付け合わせにグリーンサラダを頼んだら、出てきたのが、ビーツとホースラディッシュのサラダ。珍しいので出されたまま頂きます。冷たくて、ほの甘くて、ラディッシュの辛みも加わって、トーストしたパンに載せ食べるとオツな味です。

  

 ほろ酔い機嫌になったところで、店を出てメトロに乗ると、33thで途中下車。シティパスでは、エンパイアステートビルに上った日の午後8時からもう一度登って夜景を見ることが出来るのです。8時を過ぎても大勢の見物客で賑わっています。

(途中ビルの谷間から見たエンパイア)

これぞまさしく“百万ドルの夜景”です。

       

月も出ています。

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