突

2011.11.2612.08

はじめに

 台湾から帰ってきて数日後、出発の2週間前に飛行機と宿を手配して、慌ただしくハワイへ飛び立ちました。(まぁ、物好きな夫婦です。)

ことの発端は・・・この夏ロングステイした折に「タイムシェア」に興味を持ち、ウインダムとヒルトンの両方の説明会に出席し、物件の豪華さにくらくら〜〜っとなって、一旦は契約をしたものの、冷静に考えるとやはり“身分不相応”と断念。

ところが「日刊サン」(=現地のフリーペーパー)を見ていると「リ・セール」で、格安の販売をしていました。そこで更にネットで調べてみると、「くじら倶楽部」というサイトを発見。そこでは、当初ヒルトンで購入した人の手放したいというニーズを受けて、数多くの物件を仲介しています。

タイムシェア・システムや物件の懇切丁寧な説明があり、此処は信用出来そうです。そこで早速連絡をとり、担当のN氏と会って話を聞き、「ヒルトン・カリアタワー/オーシャンビュー/プラチナタイム/偶数年利用」という物件の購入を決定。ところが、タイムシェアは売買契約成立後、「持ち分」の不動産登記を行い、その後にヒルトンの承認を得なければならないので、手続き完了までかなりの時間がかかり、ヒルトンから登録番号をもらったのが10月下旬。(これでも早いほうだそうです)

N氏とやり取りをしていると、「前所有者の(今年いっぱい有効の)未使用ポイントがある」ということが分かったので、末の息子に「どうだ、ハワイに行くかい?」と尋ねると「夏季休暇の残りがあるので,行ってみようかな」との返事。それでN氏にお願いしてこのポイントを無償譲渡してもらいました。そこで、HGVC(=ヒルトン・グランド・バケーション・クラブ)の予約サイトを見ると、11月下旬から12月上旬にかけてなら4日程度の予約は取れそうです。

ところが息子は「12月は忙しくて休暇がとれない」とのこと。折角N氏の尽力でボーナスとしてもらったポイントをなんとか有効活用できないか?・・・しかしコンドは無料でも飛行機代がねぇ〜〜と思案していると、スポーツクラブのサウナ風呂の中で汗をかいているときに、突然ひらめきました。「そうだ、デルタのマイレージがあるじゃないか!」

ノースウエスト時代のマイレージは使い勝手がよかったのですが、デルタに吸収合併されてから条件が著しく悪化し、⇒例えば成田=ハワイは過去4万マイルだったが最近は9万マイル!、極く稀に4万マイルで可能・・・といった按配。

今どきならローシーズンだから4万マイルでOKだろうと、ホームページを開いてみると、日にち限定(=11/26、11/28)で4万マイルというのがありました。ところが予約操作をしているうちに、忽ち9万マイルに変わってしまったではありませんか!

窓口に電話してみると「申し訳ありませんが、4万マイル枠の残りは1席だけだったようです。でも大韓航空ならOKです。如何されますか?」とのこと。念のため、妻に伺いをたてると、「えぇっ!大韓航空?うぅ〜〜・・・まぁ、いいんじゃないの。但し、ハワイへ行くんだったら、4泊6日なんてのはいやデス。10日以上にしてね!」・・・ということで、ともかく先ずフライトを確保。(デルタグループ=スカイチームの唯一いいところは、マイレージ利用の場合、燃料サーチャージが不要ということで、お陰で空港諸税と電話予約手数料併せて、二人で15千円也で済みました。直行便に比べると、随分と遠回りなフライトになりますが、仕方ありません)

サァ、フライトが決まったところで、次は部屋の手配です。〜〜ヒルトンのシステムによると、1か月を切ると保有ポイントが無くても現金払いで宿泊が出来ます。又、1か月前で予約のキャンセルチャージが発生するので、この時分になると結構空きがあり、しかも空き状況が日ごとに変わって(=増えて)いきます。

先ず残ポイントでカリアタワーを4泊手配し、あとは現金払いでグランドワイキキアンを7泊予約しました。ところが翌日になると、カリアタワーに空きが出たのでポイントの残りで2泊を追加し、ワイキキアンを2日キャンセルしようとすると、7日全体にキャンセル料が掛かってしまい返却金と“いってこい”になるというので、2日間オーバーラップという贅沢な状況になってしまいました。(この辺りの不手際は初体験なので仕方ありません!)

〜〜という次第で、出発の僅か2週間前に11泊のハワイ旅行を(格安で)手配するという“離れ業(?)”が実現出来ました。(何事もやってみるもんです・・・)

 

11月26日(土)=1日目

 KE704便は13:55成田発で16:35仁川着。20年くらい前は足繁くソウルへ行ったものですが・・・一番印象的なのは・・・1994年10月15日の夜、家に帰ってTVを見ていると、漢江に架かる聖水大橋が落下したというニュースが流れているではありませんか!驚いたのなんのって、実はその翌朝ソウルに行く予定だったのです。金浦空港からソウル市内に入るには漢江に架かる橋を渡らないといけません。予定通りに出発しましたが、橋を渡りきるまでヒヤヒヤものでした。翌日、現場に行って見てみましたが、ものの見事に巨大な橋がスパッと切れ落ちていました。この国以外では考えられない凄まじい手抜き工事の悲劇です。翌年には、三豊デパートが崩壊するという大惨事もありました。

・・・そんなこんなに盧 武鉉ノ・ムヒョン=16代大統領・・・09年5月23日自殺)時代に頂点に達した日本敵視政策(と、それに扇動された韓国世論)に嫌気がさして、もう随分韓国には足入れしていませんでした。

 久し振りの大韓航空。ちょっと心配していましたが、真新しい機材で座席の前後はゆとりがあり、ビデオモニターも最新の大型画面で、音質も良好。客席は6分の入りで、窓側3席に二人と楽チンで、このままハワイまで行ってほしいと思う快適な2時間半でした。

    

 離陸後、ほどなく、雲海の上に富士山が顔を出しました。霊峰の美しい姿を見ると、何故か幸せな気分になります。

  国際線なのでお酒も食事も出ますが、食事はチキンクリームシチューとイマイチ。(シチューの中にナツメと、大蒜1個がはいっているところがコリアンエアーらしい!)。

映画はハリー・ポッターの最終編「死の秘宝 PART2」・・・10年間続いたシリーズもいよいよ完結。このジャンルは大好きなのですが、シリーズ途中からダークな色合いが濃くなって離れていましたが、最終編はさすがに面白くて引き込まれました。

ハリー=ダニエル・ラドクリフ、ロン=ルパート・グリント、ハーマイオニー=エマ・ワトソンが夫々11、12、10歳という年代でスタートし、心身容貌ともに変化の激しい成長期に一貫して10年間演じ続けたというのは立派。ラドクリフは少し前から無理スジでしたが、グリントは個性派として活躍していけそうだし、何よりもワトソンが子役を脱して美しい女優として成長したのはよかったですねえ!

 初めての仁川空港は噂に聞いていた通り、24時間のハブ空港ですから、なにしろ広くて豪華。悔しいけど、こりゃぁ、成田+羽田では全く勝負になりません。やっぱり、恐るべし、韓国の「突出力」であります。

 ホノルル行きKE51便は19:50発ですから、3時間半ほどの待ち時間ですが、無料民芸品体験コーナーや、宮廷衣装のデモ行進などがあって待ち客を飽きさせません。このあたりの気配りも心憎いものがあります。(悔しいけれど、日本の国際空港は世界的に見ればローカルです。)

    

出発時間45分ほど前に出発ロビーに向かいましたが、私が椅子に座ってのんびり構えていると、妻が「窓側が2席なら、やっぱり窓側の席がいい!」、「もうこの時間じゃ変更は無理だろう」、「ダメもとで聞いてくるわ!」と、出発カウンターへ向かいました。数分後ニッコリと「窓側2席ゲットできたわよ。何事もやってみなくちゃダメなのよ!」・・・妻に一本とられましたが、機内に入ると殆ど満席でしたから、よく変更できたものです。

で、51便はA333ということであったが、本日はボーイング747=所謂ジャンボですから、かなり古く、最新鋭の成田=仁川便よりも劣りますが、座席は前後にゆとりがあり、CAは皆若い韓国女性でサービスもまずまず。デルタ便よりもはるかに上等です。

機内食は韓国食を選ぶと、ビビンバ風のどんぶり。(CAは“ビビンバじゃありません、Δ●☆◆デス”とか言ってましたが、何れにしろトレイ左のご飯を中央のどんぶりの具と混ぜていただきます。左上にはキムチのパックが添えられています。乗客の殆どは韓国人。従って殆どの人がこのメニューを選択してキムチを食べますから、機内にはキムチの臭いが微妙に漂ってきました。

    

 眠るには時間が早いので、ビデオプログラムをチェックすると、意外にも日本語版が結構あります。そこで、スピルバーグ製作作品から2本。「トランスフォーマー/ダークサイドムーン」・・・マイケル・ベイ監督のCG演出は素晴らしく、頭をカラッポにして見ると楽しめます・・・と、「スーパー8」・・・J/J・エイブラムス監督が過去のスピルバーグ・ファンタジー=「未知との遭遇」、「ET」 、「グーニーズ」をミックスしてつまらなくしたような作品でした。それにしてもスピルバーグはシリアスな佳作を作る一方で、こういった馬鹿馬鹿しい迷作をも送り出し続けるところがスゴイというか・・・。

 少しまどろむと、朝食。最近の日米航空各社は合理化で、夕食が終わると同時に、朝食パックを配ってしまう会社が多いが、KEはちゃんと朝食がサーブされる。オムレツは美味しかったです。

 約40分遅れの8:40にホノルル着。入管手続きは5人待ちくらいでスムーズに終了。スーツケースも早めに受け取って、10時前にはヒルトン・カリアタワーに到着です。

   

 雨期に入っているので、雲の多い天気。フロントへ行くと「部屋の利用は4時からです。早めに用意できたら携帯に連絡します」ということなので、荷物を預けてグランドワイキキアンの待合室で一休み。この部屋はヒルトンの3つのコンドの共通休憩室になっているので、ソファーは既に先客が寝そべっており、小さな椅子で数時間過ごすのはちょっとねぇ・・・。

それほど疲れを感じない(のは私だけ?!)ので、此処で無為に時間を過ごすよりはと、食料調達も兼ねて外出。

先ずは恒例というか、メイサムの飲茶で昼食(=シュリンプダンプリング、湯葉巻き、ニラ餃子、スペアリブ豆鼓蒸、生煎包)、お腹を落ち着かせた後は、チャイナタウン〜ドンキホーテ〜アラモアナのフードランドと廻って食料の調達。

妻はこの夏に同じコンドのS氏の部屋で頂戴した「バドワイザー・ライム」の爽やかな風味がすっかりお気に入りで、ドンキホーテで見つけたものの「350ml×48本」のカートン売りで、これではちょっと運搬不可能。そこでフードランドへ廻ってみると、冷蔵ケースの隅っこに750ml缶の列を見つけたので、あるだけ(7本)購入しました。(その後も2度ほど買い足しましたが、我々がありったけの在庫を買い占めたのか?、最後には冷蔵ケースから消えてしまいました)

バスに乗車中の1時半過ぎに「部屋が用意出来ました」との連絡が入り、3時過ぎにリクエストしておいた高層階の、 1610号室に入りました。来年の夏は“持ち分”のオーシャンビューを手配済みなので、今回はマウンティンビューを選択。カリアタワーはもともとホテルだったのを、2室をセットにしてコンドに改造したもので、全室同じタイプで、1LDK=62uほどの広さがあります。

 部屋の中に入ると、さすがにデラックス。「まぁ、アイランドコロニーとは段違いだわ!」と妻は満足の様子。(グランドワイキキアンは見学会で拝見してましたが、此処は初めてなんです)

  

(リビング)

  

(カウンター・キッチン)

      

 (食洗機)    (オーブン)    (炊飯器・ミキサー・トースター)    (コーヒーメーカー・洋包丁類)

  

(鍋、食器類・・・この他にお皿とグラス類)

 隣の寝室はキングサイズのベッド(セミダブルのツインだったら文句なしなんデスガ・・・)と、大きなクローゼット=扉を開くと上段中央に液晶テレビが収まっています。

  

 洗面・トイレ・・・ウォッシュレットではありません! バスタブは広くて寛げますが、シャワーが固定式なのが残念!

    

                                (洗濯機コーナー)

 尚、洗濯機&乾燥機は室内に無く、各フロアの一角に各2台設置されています(洗剤も含め無料です。又コンドミニアムとはいえ、ホテルサービスの利点もあり、タオル類やトイペー、ティッシュー、石鹸等の消耗品はいくらでも交換・補充してくれますし、機器の使用で不明な点や不具合があれば、電話すれば夜中でもサービスマンが5分としないうちに飛んで来てくれます=ヒルトンのサービスは流石と感心させられました。但し、室内のクリーニングやベッドメイキングは7日間滞在した場合の4日目に一度ということです)

 ラナイからのマウンティン・ビューも高層階なので見通しがよくOKです。

    

 一通りチエックを終えると、持ち込んだスーツケース(大3、中2個)の荷ほどきは妻に任せ、

私はコスコ(イヴェレイ店)へ追加の食材調達へ。朝食のパンはコスコのクロワッサンが最適=妻だと半個で十分なほど巨大なのが、12個で6ドル弱と格安で、冷凍保存⇒解凍しても美味なところがお気に入りなのです。その他に生ハムやピスタチオ等を購入。

 往路途中、曇り空は雨へと変わり、帰りには本降りになってきました。雨期だから仕方ないのですが、先日の台北の悪夢が脳裏をよぎり、なんとか回復してほしいと天に祈ったのでありました。

 ひと風呂浴びて長旅の疲れを洗い流して簡単な夕食。ピスタチオ、ブルーチーズの香草オイル漬けとトマト、アヒポキをつまみにバド・ライムをグビッ・・・爽やかな香りが喉を通りぬけます。(あとはパックライスをチンしてアヒポケと海苔でいただきます。しまった!漬物を持参するのを忘れた!)

 

11月27日(日)=2日目

 寝る直前でエアコンをオフにすると、朝まで暑さを感じません。窓は大通りに面していますが、夜は思ったより静かで、厚手のカーテンは遮光性がいいので、明るくなるまでグッスリと眠れて、これは有難い。

 気持ちよく目覚めてカーテンを開けると、夜来の雨は上がり、雲は多いものの、青空が広がっており、これは天への祈りが通じたのかと、先ずは一安心。

 買い揃えた食材で、ブランチに近い朝食。我々にとっては、ゆったりと、野菜とフルーツたっぷりの朝食を食べるのが“ワイキキスローライフ”の醍醐味です。

 本当はラナイで食べたいところですが、ここのラナイはアイコロほど広くないので、ちょっと無理。そこで食後のコーヒーをラナイへ持参。見晴らしはいいのですが、マノアの山からアラワイ運河を渡る風の通り道になっているようで、風が強くて寒いくらい。薄手のダウンコートを羽織るとちょうどいい具合になりました。

  

 「今回はアチコチ出掛けずに、なるべくゆったりとするんですよ!」という妻の指示に従って(?!)、・・・まぁ、確かにソファーも無いワンルームのアイコロと違って、此処だとリビングのソファーに座っていると気分も落ち着きます。

テレビはNHKやフジTVの(一部の)リアルタイムに近い放映のほかに、古い映画(東映の任侠モノが多い)を流しているチャンネルもあります。

私にとって有難いのはジャンル別の音楽チャンネル(=音楽のみで、解説もCMも無し!)があり、スムーズジャズ、ハワイアン、オールデイズといったカテゴリーを流しっぱなしにして聞けることです。心地よいサウンドを耳にしながら、本(今回持参はジェフリー・ディーヴァーの「ウオッチメーカー・上/下」)を読んでいると、確かにこれも一つの醍醐味ではあります。

 午後はビレッジの中を散策。9万uと広大な敷地内に3つのコンドと4つのホテル棟があり、その間に3つのプールと大きな「ラグーン」、緑豊かなガーデンが広がり、ずっと歩いてまわるだけで結構な運動になります。

    

(タパタワー近くの小さなプール)     (メインプール)      (ラグーン・・・入ってみると、最深部で首付近)

(子供に大人気のペンギンは南ア近くの温帯地方に生息する種類らしいです)

    

 4時過ぎになるとさすがにお腹が空いてきたので、近くのワイラナコーヒーへ。いつもの通り、“24時間モーニングサービス”のパンケーキと目玉焼き&ベーコンのセットにコーヒーをオーダー。“うまい、安い”で、サービスもグー!

  

 そのあと、アラモアナビーチパークまで散歩。奇麗なサンセットを眺めて大満足。

  

妻は「歩き疲れたわ」と部屋に戻ります。私はビーチウォークからカラカウア大通りまで散策。軽めの夕食用にと、インタマ(=インターナショナル・マーケットプレイス)のフードコートのブルーウオーターシュリンプで「ガーリックシュリンプ」を、そしてC・C・F(=チーズケーキ・ファクトリー)でチーズケーキをツーゴーして帰還。(2時過ぎから歩き始めたのですが、なんだかんだで17千歩以上歩いてました)

 夕食はツーゴーしてきたガーリックシュリンプで。

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