(少〜し天国、殆ど悲惨な地中海の15日+1日)

(2010・12・4〜12・19)

はじめに

 昨年(09年)の11月末、懇意に願っているH氏が地中海クルーズに出掛けました。「どう、行かない!?」とお誘いがありましたが、既に台湾旅行を決めていたので同道することができませんでした。

「クルーズはどうでしたか?海は荒れませんでした?」・・・年明けに会ったときに尋ねたら「おぉ〜!快適な旅で、とっても楽しかったよ」と。「旅行会社は何処ですか?」、「うん、パンフレットがあるからあげるよ」・・・で、もらったチラシに載っていた名前が「クルーズプラネット」。調べてみるとHISの100%仔会社のようです。(以降CP社と略します)

ホームページを見てみると、「ブリリアンス・オブ・ザ・シーズ号で行く地中海&エジプト15日間のクルーズ」という、昨年H氏が行ったのとほぼ同じコースがありました。

 バルセロナから出航して、パレルモ(シチリア)〜ピレウス(ギリシャ)〜ロードス〜アレクサンドリア(エジプト)〜バレッタ(マルタ)と回ります。エジプトを除いては初めてのところで、しかも今後(ギリシャを除いては)先ず訪れることは無いであろう島々です。又妻が「一度はエジプトに行ってみたい!」と言っていましたが、アレクサンドリアで「一泊」=朝入港して翌日の夕刻出航と、マルマル2日間滞在する=という願ったりの日程です。“優雅なクルーズツアー”を夢見て早速申し込みました。

 予約をしてから半年余りが過ぎ、10月の台湾旅行を終えると、ようやく“クルーズムード≠ェ高まってきました。フォーマルナイトもあるというので、妻はドレスの準備等に勤しみます。私もタキシードの心配をしましたが、ネット情報によると、タキシードの着用率は30%程度ということなので一安心し、若干の衣類の補充で済ませます。

 1か月ほど前に事前説明会。既に何度か経験している“クルーズのつわもの”さんたちも同席しており、いろいろなアドバイスを受けます。こうした経験者の情報が貴重なのです。

 〜〜そんなこんなで出発前々日。手配した品々を並べてみると大荷物になりそうです。船への積み込み重量は90kg(?)と実質無制限に近いのですが、その前の飛行機に23kgという制限があります。しかも船室内にはアイロンがありませんから(持ち込みも禁止です!)、ドレスやスーツが皺にならないように収納しなければなりません。通常の旅行準備と違ってこれが一番厄介です。妻は二男が仕事で覚えた収納テクニックを教えてもらい、丁寧に詰め込み作業。パッキングに丸一日かかりました。ふぅ〜っ、出発前からくたびれます!。

 

1日目(12/4・土) 旅立ち

  フライトは初めてのオランダ航空=KL864便。12:00成田発→15:35アムステルダム着/16;40同発→18:50バルセロナ着・・・という行程です。バルセロナ着が19時前というのは有難いが、アムスで乗り継ぎが1時間というのはちょっとキツイかな?(・・・この心配はあとで現実のものとなるのですが・・・)

 添乗員Nさんの周りに集まった参加者は24名(内4名はビジネスクラス)。同じツアーで関西からは10名が出発し、ローマ経由(アリタリア航空)で現地合流します。“アムスはかなり北だし、こちらもローマ経由がよかったのになぁ・・・” (この懸念もあとで現実のものとなります!)

 KL便の機内は3−4−3。我々は左サイドの通路側2席。窓側には大柄なオランダ人がで〜んと。(オランダ男性は巨漢が多いのデス)別にこの人に責任はないのですが、満席の機内がよけい狭く感じられます。(で、この男性に関して驚いたのは、その後14時間あまり一度も席を立たなかったということで、その間何度も席を立った私達からすると“アンビリーバブル!”でありました。世の中「我慢強い」人もいるもんです!)

      

 で、恒例の機内食・・・まずまずのお味です。

  “不動”の窓側オランダ男性をしり目に、私は用足しやエコノミー症候群防止にせっせと席を立ち、機内後方へ。窓からは雪のシベリアの大地が見えます。後方キャビンでクルーズベテランのT夫人やMa夫人と「今晩バルセロナに着いたら、パエリアが抜群に美味しいという、「7(セッタ)ポルタス」いうレストランに行きましょう!」などとにこやかに談笑しておりました。(この時点ではその後の悲劇など知るよしもありません・・・)

          

 2回目の食事です。メインは中華炒麺ですが、麺に“こし”があってこれも及第点です。 スカンジナビアの上空を通過しているようです。

       

   個別ビデオで、「インセプション」(夢の中に忍び込んでアイデアを盗むという着想と、そしてディカプリオと渡辺 謙の共演が話題を呼んだ大作だが、SFXを駆使した斬新な映像も小さな画面では如何ともし難く、又ストーリーが明快でなく、イマイチ楽しめなかった)や「怪盗グルーの月泥棒」(ユニバーサル初の3Dアニメ・・・ストーリーの運びはやはりピクサー&ディズニーには敵わないが、笑福亭鶴瓶の吹き替えが絶妙である)を見ているうちにほぼ定刻でアムステルダム・スキポール空港に到着。おや!窓から眺めると、空港には少し雪が積もっています。〜〜そしてこれが不幸の始まりになろうとは・・・。

  やっと解放されると思ったら 「雪のため、空港内は閉鎖状態です。そのまま暫くお待ちください」とのアナウンス。「エッ、この程度の雪でマヒ状態なの?!」 時間はドンドン過ぎて行きます。1時間以上経過してやっと機内から解放されました。なにしろ乗り継ぎが1時間チョイですから、もう完全にアウトです。どうなることやらと思っていたら、場内アナウンス・・・「北ヨーロッパ方面は臨時便を出します・・・バルセロナ行きは・・・スペインで管制塔のストライキがありまして、本日は欠航です・・・」 ナヌッ? これはエライこっちゃ!ということは、つまり本日バルセロナへ行けないということか?明日午前中に着かないと船に乗れないではないか!・・・

 乗り継ぎ案内口で、トラピックスツアーの一行はサッサとKLMの案内人に連れられて同社が用意したホテルへと向かいました。我が添乗員N嬢は必死の表情で係員と長交渉。その間我々一行は近くのベンチで待ちぼうけ。待つこと暫し、表情を明るくしたN嬢が「皆さん、ストが解消したようで、19:55発の最終便が取れました。2時間ほどありますので、食事をとるなりして、暫くご休憩ください。〜〜ということで、近くのカフェテリアで軽めの夕食です。

       

 (クリスマス飾りのある空港内)               (夕食はキノコとほうれん草のピザとコーラ)

 出発予定30分前に14番搭乗口へ向かいましたが、窓から見えるのはかなり小型の飛行機でどうも様子がおかしい。慌てて場所を離れたN嬢がやがてかけ戻ってきて「皆さん、搭乗口が変更になりました7●番です!」 なにしろ広い広〜〜い空港内を、端から端まであたふたと大移動デス。

そして・・・とうに出発予定時刻は過ぎていますが、待てど暮らせど搭乗案内は流れません。ロビーの窓から外を眺めると雪が激しく降りしきっています。どんどん不安が募って行きます。

       

                                                                                                                                  (不安でイッパイの待合室)

   待つこと久し、やっとこさ搭乗クルーが現れた時は、期せずして待合室内に大きな拍手がわきあがりました。(みんな不安だったんダァ・・・)

座席に着いてホッと安心と思ったのでしたが、それから長時間経過してもいっこうに動き出す気配がありません。いい加減待ちくたびれたあと、離陸したのはなんと23時でした。

 アムステルダム=バルセロナ間は2時間で、順調な飛行といっても、バルセロナに着いたのは午前1時です。離陸前にヒヤリング能力抜群のMiさんが「係員が『人は運んでも、荷物は着きませんよ』と言ってましたよ」ということだったので、そのままホテルにゴーッ!かと思っていたら、N嬢は「荷物が幸い全部着いてるか、一部か、或いは全く着いてないか分かりませんが、バッゲージ・クレイムへ行きましょう」と。オヤオヤ?と思いましたが、仕方なく荷物出口へ向かいます。(あとで思えばこのとき全員でサッサとロスト・パッケージの手続きをしておけばよかったんです!・・・後悔先に立たず)

 果たして、待てど暮らせど一行の荷物は出てこず、やがて「・・・これで終了です!」という非情のアナウンス。それから「ロストバッゲージ」の手続きへ。スペイン語と英語チャンポンでの手続きですから、おそろしく時間がかかります。立って並んでないと他の人が入ってきますから、後列の人は1時間半近く立ちどうしという難行苦行です。

 全員終了すると、3時半を回っていました。流石に税関にはだれもおらず、サッサと通り過ぎてロビーに出ると、空港ビルは新装されたようで、10年前とは見違えるようなきれいなロビーです。でもそんな感慨に浸る余裕はなく、急ぎ足でバスに乗り込んでホテル「トリップ・アポロ」へ向かいます。(この苛酷な試練が堪えたか、熊本から参加のMaさんは、お気の毒にも、車イスの助けを借りてバスに乗り込む事態となりました)。

ホテルについて部屋に入ったのが4時半。風呂で疲れを流してベッドに倒れこむと5時半になっていました。そして翌朝、否今朝のモーニングコールは7時なのです。(9時からバルセロイナ観光が始まるのです!)

〜〜こうして優雅であるべき旅の始まりは極限と言ってもいい苛酷な状態からスタートしたのでありました。(トホホッ!)

    

 

2日目(12/5・日)=バルセロナ観光&クルーズ・スタート

 〜というわけで寝ぼけ眼をこすりながら、7時に起床。そそくさと身支度を整えると朝食のレストランへ。このホテルは立地条件も良く(=繁華街のランブラス通りや港にも近い)、室内も広くていうことなし。そしてブッフェの朝食がどの料理もとても美味しい。特にクロワッサンはフランスで宿泊したどのホテルよりも美味しい。お腹が空いていたこともありますが、こんないいホテルに僅か3時間ほどの滞在という無念さを少しでもカバーすべく(!)、しっかりといただきました。

    

 ネット情報で、「部屋によっては、ベランダからサグラダファミリアが見える」とありましたので、ベランダに出てみると確かに遠くにその姿が見えました。

    

(市内の俯瞰)

    

(サグラダファミリアです!)

 さて、出航前の時間を利用してバルセロナ半日市内観光のスタートです。10年前の旅行のときと略同じコースですが、もうその当時の記憶は薄れていますから好都合です。(やや雲が多い空模様なのは残念!)

 先ずはモンジュイックの丘の展望台へ。バルセロナ港や市街中心部が展望出来て眠気が吹っ飛ぶ眺望です。

    

 海へ目を転じると、港には我々が乗る船が優雅なその姿を浮かべています。

 次はオリンピック公園の諸設備を眺めながら丘を下って市内へ入り、ガウディの手になる建築物を車窓から見て回ります(窓ガラスを通すとこんなモノトーンになってしまいました)

    

(カサ・ミラ)

        

 (カサ・バトリョ)

 そして、いよいよサグラダファミリアです。現地ガイドに案内されて全容を拝めるベストスポットへ。(時間帯からして逆光なのが残念!)

      

        

(東ファザード)

      

(ズームアップすると、イエスの誕生を示す場面が彫られています。因みにこの「生誕の門」は主任彫刻家を務

める外尾悦郎氏が2000年に完成させた作品で、05年にガウディ作品群として世界遺産に登録されました)

 (現地ガイド) 「外もすごいですが、中はもっと素晴らしいですよ。聖堂内は長い間工事が続いていましたが、昨年11月に突貫工事で完成したんです・・・実は11月7日にローマ法王(ベネディクト16世)のミサが行われるというので、必死で頑張ったんですが、スペイン人もやれば出来るじゃな〜い!ということですね・・・それで堂内は本当に素晴らしいですよ!じっくり見てください」・・・という前口上を受けて、堂内へ入ってみると〜〜なんとも素晴らしい!!!過度な装飾を避けた未来世紀を思わせるようなデザインともいえますが、全容を眺めると、宗教心の薄い私でも何か神の啓示を受けたような感動に全身が包まれて、暫く立ち尽くしてしまいました。

      

  但し、厳密には、堂内はまだ未完成で、床の一部も大理石ではなく、リノリウム張りで、ステンドグラスもこれからの部分もあります。しかし、天才ガウディが具現した“神の世界”をまさに全身で感じ取ることができる、驚きと不思議の世界です。

    

 聖堂内から西ファザードへ抜けます。こちらは東とは違って、かなりモダンな彫刻で、「イエスの受難」を現わしています。

      

 次に東西をつなぐ地下室に入ってみます。聖堂建築の歴史や作業室などを見ることができます。

    

 法王ミサの様子を示すパネルもありました。ガイドの話によると聖歌隊のコーラスが感動的だったようです。

     

 見物を終えて外へ出ると、聖堂の周りを十重二十重の群衆が取り囲んでいます。スペインは今日から数日間の連休に入るということで、全国から参拝客が押し寄せているようです。(早めに来てよかったあぁ〜)

 さて見物の最後はグエル公園。・・・人々が自然と芸術に囲まれて暮らせるようにと、ガウディとグエル伯爵が造り上げた夢の住宅公園でしたが、二人の時代を先駆けすぎた理想は当時の人々にはまったく理解されず、結局彼ら二人のみが住まいを建てただけで終わったという。 (此処は10年経過したに拘わらず前回来園の記憶が割と鮮明に残っていました。)

    

    

(写真左=遠くと近くのラインが水平=逆遠近法というガウディの仕掛けだそうです)

      

(一番人気のトカゲの噴水)

 これにてバルセロナ半日観光を終了して港へと向かい、いよいよ乗船です!

 

ここでブリリアンス・オブ・ザ・シーズ号の概要を説明致します。〜〜マイアミに本拠を置くロイヤルカリビアン社の船で2002年7月に就航し、2005年に改装。ガラス壁面&天井を多用した明るく開放感のある船内が特徴です。

総トン数90,090トン、 全長293m、 全幅32m、 巡航速度25ノット、 喫水8.1m、  乗客定員2,112人、 乗組員859人。

 港に着くと手前のビル内で乗船手続き。既に大勢の乗客が並んでいますが、受付の人数も多いので意外とスムーズに手続き完了。船内でこれ1枚あればいいという便利な、「ID」兼「決済用」(=船内はキャッシュレス)兼「ドア・キー」のカードをもらうといよいよ乗船です。

    

(4階右舷の通路)

 4502室の扉を開けると〜〜海側スタンダードの室内はこんなです(15.7u)

    

(実際はツインですが、ピタリとくっ付けてあって、キングサイズベッドの使い方です)

 室内はまずまずの感じですが、やはりシャワーコーナーは狭い。(水が洗面室フロアに跳ね跳ばないようにと苦労しました)

    

 荷物を置くと、もう2時過ぎになっているので、11階のブッフェレストランで昼食。既に大勢の人が食事をしています。

 衛生管理が徹底していて、入り口には揮発性消毒液の容器が置いてあり、掌に受けて揉んでから入場です。ローストビーフのカットサービスなどもあり、品数は豊富ですが、味はアメリカン(=かなり“大味”ということです)。

      

(フルーツカービングが見事です)

 食事を終えると船内散策。以下は船内の模様です。

      

(4階から10階まで吹き抜けのセントラム(=メインロビー)、シースルーのエレベーター)

    

(4階フロアはクリスマスの飾り付けでイッパイ)

    

 (11階のプールと、ソラリウム=温室内プール&ジャグジー、その周りのサンデッキ)

    

(12階後部には子供用プール&ウオータースライダー、スポーツコート、パターゴルフ)

    

(12階前部にはトレーニングルーム、周りのデッキはウオーキングコース、中央にはロッククライミングの壁)

   

(最上階で見上げると、レーダーや通信アンテナの装置が威容を誇っています)

   

(6階中央にはカジノ。その名も“カジノロワイヤル”。それからミニ映画館もあります)

   

(6階後方には、プールバー、ラウンジ&クラブ。そしてステーキハウス&イタリアンレストラン)

   

(5〜6階前部にはシアター、5階中央にはショッピングモール)

〜〜とまぁ、こんな様子です。

 3時には会議室を借りて我がチームの船内説明会。大阪から添乗したF嬢が話そうとすると、参加者から「ちょっと待った!その前に肝心なことがあるでしょう。我々のスーツケースがどうなったのか?その話が先でしょう!」

(F嬢)「すいません、まだ見つかったという連絡が入っていません・・・」

(関東参加者有志)「スーツケースには衣類のほかに薬も入っています。到着が遅れると大事になる懸念もあるのですよ。船内の説明は後にして先ずスーツケースの確認を優先してください。本社やHIS支店の力も借りて全力でやるべきです!」

〜〜という次第で説明会は「スーツケース早期確保糾弾会」に転じて終了。 ・・・この時チーフ添乗員ともいうべきN嬢は、チームの仲間のMiさんの奥さんがパスポートを紛失したということでその対応に追われているという情報が入り、我がチームに暗雲が垂れこめてきたのでありました。

こうして時間は過ぎてゆき、「荷物到着」の知らせのないまま午後6時=出航、そして夕食の時間となりました。普通ならシャワーを浴びて着替えも済ませ、小ざっぱりとしてメインダイニングに向かうところですが、なにしろ荷物が届いてないのでどうしようもありません。

成田からの“着の身着のまま”で部屋を出て廊下の扉の向こう(乗務員エリア)を覗くとスーツケースが沢山置いてあり、その中に我が家のも一つありました。「あっ、届いたんだ!」と、やっと一安心して夕食へと向かいました。

なにしろ2千人以上が食事をするわけですから、夕食は第1班が6:00〜、第二班が8:30〜と2コースに分かれています。それでも同時に1千人くらいが食事を摂るというのはスゴイことですねぇ!

 我々のような団体にはまとまったテーブルが指定されています。そこではN嬢が待っていました。

(私)「荷物着いたようですね!御苦労さまでした」 (N嬢)「ホッとしました。でもねぇ、私全部確認したのですが、1個だけ見当たらなかったんですよ。私の見間違いならいいんですが・・・。アッ、Wさんのは2個確認しましたから安心してください・・・」

    

 〜〜ということで、心安らかにテーブルへ着席。ウエイターから日本語メニューが渡されます。オードブル、メイン、デザート各4〜5種類あって、その中から選びます。例えば、もし胃袋に自信があれば「メイン2品」なんてオーダーしてもいいようです。アルコール類は有料(15%のサービス料が追加)ですが、ワインをボトルでオーダーすると、残った分はちゃんとリザーブして翌日出してくれます。水と食後のコーヒー(又は紅茶)は無料です。 で、最初のディナーはこんな様子です。

    

(前菜:右はメロンと生ハム)

    

(メイン:左はプライムリブ、右はスズキのソテー)

    

(デザート:左はチョコレートケーキ)

 「メロンと生ハム」のメロンは大衆的な赤肉のメロンでちょっとイメージと違います。メインはどちらもビックリのジャンボサイズですが、味も大味で半分近く残してしまいました。デザートは妻の選んだベリー系はまずまずだったようですが、“シェフ本日おススメ”のチョコレートケーキは“なめらかさ”が無く美味しくありません。全体的に所謂“アメリカンテイスト”(=大味で、デリカシーに欠ける)で、どうもメニューの文字から受ける感じと実態はかなりギャップがあるようです。

 食事を済ませると、9時からはシアターでショータイム。初日は男女ペアのアクロバティックショー(約1時間)。女性のしなやかな動きも美しかったが、圧巻は男性の2本の白いカーテン(ローブ?)を使ったパフォーマンス。2月にオーランドで見たシルク・ド・ソレイユのそれと同じくらい見事な妙技で見惚れました。本船のショーはかなり水準が高いゾ!と明日からが楽しみになりました。

 気分良く部屋に戻ったのですが、メインのスーツケース1個が届いていません。しびれを切らしてフロントへ行って直談判。N嬢にも立ち会ってもらいます。

「もう11時を過ぎてるが、どうなってるの?」、「3000個以上を運んでいるのものですから・・・」、「冗談じゃない、デリバリーは基本業務なんだから、そんな言い訳は通用しないよ!」、「部屋係に探させます」、「それじゃあダメだ、責任者を呼びなさい。だいたいヘヤドライヤーだってリクエストして3時間たっても届かないじゃないか!」・・・のらりくらりとしたフロントのおねえさんに、テーブルを叩いてての猛抗議。

 この抗議が功を奏したか?、部屋に戻るとスーツケースが届いており、マネージャーがドライヤーを持って飛んできました。(これで我が夫婦は漸く落ち着くことができたのですが、お気の毒だったのはIさん夫妻で、「一つ確認出来なかった」というN嬢の懸念は現実のものとなり、スーツケースが届いたのは3日後ギリシャのピレウスに寄港した時でした。)

〜〜とまぁ、出発日もクルーズ初日も、てんやわんやの毎日で、優雅どころか本当にくたびれました!

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