2日目 (5/29・土)

 

カンヌ 〜 ニース 〜 モナコ 〜 エズ 〜 カンヌ

 6時半起床。昨夜は雲が多く、少し雨も降っていたので、起床いちばんにカーテンを開くと、雲ひとつ無い青空がひろがっています!

 あとでM嬢に聞いたところによると、今年の初夏は日本と同じくフランスも異常気象で、4月前半は好天が続いたものの、5月に入って悪天候と低温の日が多く、あろうことか、カンヌ映画祭(今年は5/125/23))の直前にコートダジュールは突然の大嵐に見舞われ、ビーチ沿いのレストランは大波を被って、書き入れ時目前に後始末に大わらわだったという。(巨匠?北野タケシ監督のアウトレイジのせいではありません!)

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(ベランダとそこからの眺め)

 

 気分よく、朝食会場へ。ハム、チーズ、卵、ヨーグルト、果物・・・生野菜を除いては、殆どの食材が並んでいます。オレンジの生絞り機なんてのもあって、その場で絞ったジュースが飲めるのが嬉しい! パンも美味しいですが、とりわけ焼きたてのクロワッサンが気に入りました。(この後どのホテルでもクロワッサンはよかったですが、此処のが一番美味しかったです)

 

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 9:00にニース向けて出発。高速道路を降りると、右手にはコートダジュール(紺碧海岸)と青い地中海が広がっています。好天気の土曜日とあって、浜辺には甲羅干し(・・・表現が古い!)の人が並び(でもビーチは砂ではな く、小石なので、結構痛いそうです)、海では波を切って泳いでる人達もいます。

 

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(車窓から)

 朝市が開かれている「サレヤ広場」を抜けて、「プロムナード・デ・サングレ=英国人の散歩道」へ。全長3.5kmほどの散歩道。その昔、この地の良さを見出した英国人居留者が造ったので、こういう名前が付いたそうです。広い歩道を、人々はジョギングしたり、サイクリングしたり、ベンチで日向ぼっこしたりと、爽やかな週末の朝を思い思いに楽しんでいます。時がゆっくりと流れているようです。

 ビーチへ降りてみます。なるほど、下はずっと小石で、此処で寝っころがるにはよほど皮膚が厚くないと大変なようです。

 

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 “碧い地中海”を見て満足したので、サレヤ広場に戻ります。朝市のメインは生花市場。色とりどりの花が鮮やかでウキウキとしてきます。我が夫婦は“花より団子”・・・奥のほうには、これまたカラフルなで美味しそうな野菜・果物や、生チーズなどが並んでいて、よだれがこぼれそうになります。朝一番で生ものを買うわけにはいかないので、「ドライトマト」と「干イチジク」をゲット。(此処のドライトマトは甘さとショッパさのバランスが良く、イタリアのものより良かったです。これは大ヒットでした!・・・ところで、フランスの生トマトは何処で食べても甘みとトマト特有の旨味があって美味しかったです。イチジクもグー!)

 

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昼食の時間です。「ニース国立劇場」に向かい合ったモダンな建物の中にあるレストランへ。「ニース風サラダ」、「ビーフの煮込み・ペンネ添え」 ,「アイスクリーム」の3品。どれも美味しい。(グラスワイン=€3.5

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 食事を終えると、このモダンな広場で一休み。ガウディを思わせるようなドラゴンの彫刻もあります。

 

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                                             (国立劇場)        (レストランはこの中)   (ドラゴン?)

 

 再びバスに乗ると、次はモナコを目指します。モナコは人口約3万人、面積1.95平方Kmの世界で2番目に小さな国。・・・我々の世代には大公・レーニエ3世とグレース・ケリーの世紀のロマンスが懐かしい。

〜〜二人の運命的な出会いは55年のカンヌ映画祭。ケリーは前年「喝采」によりアカデミー主演女優賞を獲得し、その気品ある美貌と親しみやすい人柄で名実ともにハリウッドのトップ女優でしたが、大公の猛烈なアタックにより翌56年に結婚。

当時モナコはフランスへ併合の危機にもさらされた貧乏小国でしたが、このドリーム・カップル誕生をひとつの契機として、観光とギャンブルの、豊かな都市国家として今日の繁栄へと向かいます。

その意味で、大公の願いを聞き入れてキッパリとトップ女優の地位を捨て、ロイヤルファミリーの中核の役割を立派に果たし、実質的にモナコ中興の祖ともいえるケリー公妃は(実際には心の葛藤も大きかったか?!) 1982年に脳梗塞のため52歳の若さで急逝してしまいます。

レーニエ3世も2005年に逝去(享年81歳)。現在はその二人の息子アルベール2世が大公の地位を継ぎ、政治手腕もなかなかで、又、父以上のプレイボーイ振りを発揮しているらしい。(独身だが、二人の女性との間に、認知した子どもが一人ずついる!) 

※※ところで、この旅行記を書いている途中に(6/28)、{アルベール国王が婚約」というニュースが飛び込んできました。

  ・・・モナコ公国は23日、元首のアルベール2世公(52)が、南アフリカの元競泳選手で水泳W杯金メダリストのチャーリーン・ウィットストックさん(32)と婚約したと発表した。彼女はジンバブエ生まれで、南ア国籍を取得。00年に南ア代表としてシドニーオリンピックに出場したほか、02年の水泳W杯では背泳ぎの50メートルと100m、400mメドレーリレーで計3個の金メダルを獲得している。

  アルベール2世も若いころはボブスレー選手として冬季五輪に5回出場するなど{スポーツ王子」として知られた・・・

チャーリー・ウィットストックさん(AP)  (お幸せに)

 

 さて、モナコの歴史を辿ると・・・13世紀当時、北イタリア諸都市は皇帝派(ギベリン)と教皇派(ゲルフ)に分かれて紛争が続いていたが、1297年、皇帝派に占領されていたモナコの要塞に修道僧姿に変装したジェノヴァ人・フランソワ・グリマルディを頭とする教皇派が潜入し占拠に成功、モナコの支配者となった。これが現在の大公であるグリマルディ家の始祖で、1489年フランス王シャルル8世から独立を認められた。始祖を讃えて、国家の紋章には修道僧が描かれている。

 

モナコの国章      

                                                               (紋章)               

 

 バスは海洋博物館の地下の駐車場へ。駐車場脇のテラスからの眺めがなかなかのものです。ん?〜〜港の入り口に不思議な像が立っています。アップしてみると・・・妊婦の裸像のようです。豊穣の願いを込めたものなんでしょうか?でもやっぱりちょっと変デス。

 

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 エスカレーターを乗り継いで、地上に出て、広場〜市庁舎〜モナコ大聖堂、そして現大公の皇太子時代の館や、カロリーヌとステファニー両公女の屋敷を眺めながら進みます。

 

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 土産物屋の通りを抜けて広場の先に見えてきたのが大公宮殿

 

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 宮殿右横から敷地内に入ってみます。城門や意思壁が中世の雰囲気です。

 

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  展望台に戻ります。此処からの、豪華ヨットが並ぶ港〜モンテカルロ等の市街地〜山並みと連なる眺望は、じつに素晴らしい!

 

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 次はエズへ向かいます。先ずは香水工場へ。「香水の製造工程を見学します!」ということでしたが、土曜日とあって作業はお休み。女性陣のショッピングタイムです。モロッコ原産のアルガンツリーの種から抽出した「アルガンオイル」が現在日本でも“お肌にいい!”と人気上昇中とかで、此処の一番の売れ筋商品です。  (因みに、こういう場所に来るのは旅行会社の陰謀(?)と以前は思っていましたが、実際には、「トイレ休憩」の貴重な機会!ということでもあります。)

 女性陣のストレスを解消する(!)と、いよいよ“鷲の巣村”と呼ばれる山の高台にあるエズの村へ。中世、サラセン人の襲撃を避けるため、断崖絶壁のようなところに城壁を巡らせて住んだのだという。急な坂道を登り、石の門を潜ると中世の雰囲気を残した佇まいが奥へと連なります。

 

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 途中で、(M嬢)「頂上はサボテン公園になっていて素晴らしい眺めが楽しめますが、ここから先は有料です! 一人5ですが、10人揃うと半額になります」と。天気もいいし、折角だからと、夫婦で€5払ってその先へ。

 〜〜いやぁ、払った甲斐がありました。アマルフィーを凌ぐような素晴らしい眺め、絶景デス!

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 これにて本日の観光は終了。高速道路を走ってカンヌへと戻ります。5時半過ぎにホテルへ到着。夕食は7時ですからちょっと時間があります。そこで近辺の探索へ。ホテルの周りはいうなればリゾートマンション群。とある建物の軒先にブラッシュツリーの真っ赤な花が見事でした。まさに「ブラシ」のようです。

 

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 本当は、天気もいいし、ぐっと坂道を下ってカンヌのビーチまで行きたいのですが、道順も良く分からず、時間の余裕もありません。土曜日の夕方とあって、殆どの店は閉まっていますが、一軒だけ店を開いている果物屋を見つけたので覗いてみると・・・店頭は果物ですが、店の奥は食品やアルコール類が揃った「フランス版コンビニ」とでもいった「よろず屋」です。(その後パリなどでもこうした形式の店を沢山見かけました)

 ミネラルウオーターとワインを購入。ボルビック(1.5ℓ)が80セント、赤ワインが.5(前後)と格安でした。 ・・・有意義な“ちい散歩”でした!

 

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(こんな街角を歩いて、「よろず屋」を発見。

 

 今夜は宿泊客が多いということで、我々は瀟洒な感じの宴会室での夕食。真っ白なクロスがセットされた丸テーブルの真ん中には冷やしたフラスコがで^〜〜んと置いてあります。(M嬢)「こうした壜に入っているのは水道水です。硬水ですが、飲み水としては問題ありませんから、ガブ飲みしなければ大丈夫ですよ」というので、口にしてみると、なるほど、カルキ臭など全く無く、よく冷えているせいもあって、美味しいです。(その後度々口にし、飲む量も増えましたが、何処でも全く胃腸に異常はありませんでした。)

 さて本題に帰って、本日の夕食。

 

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@サラダ・・・大盛りで、真ん中に「ツナ」がゴソッと。 A白身魚(スズキ?)のソテー・クリームソース、ライス添え  Bデザート・・・フランボワーズのケーキで、フランス菓子らしいお洒落な一品。

どれも大変美味しく戴きました。いやぁ、ノボホテルはいいホテルです!

(ドリンクは喉が渇いていたのでグラスビール.5・・・ワインは部屋で先程買ったのを寝酒に?・・・)

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