三日目・2月5日(金)

 この時期、フロリダ・オーランドの天候は穏やかで安定しているハズですが、今回はちょっと様子が違います。TVで天気予報を見ていると、フロリダ半島の上半分のところを、西から東にかけて雲がどんどん移動しています。非常に不安定な様子です。それで、朝起きるといちばんの仕事(?)がTVで天気予報をチェックすること。今日は「曇りで、夕方から雨」との予報。なるほど外へ出ると、どんよりと曇っていますが、気温はそれほど低くないので助かります。

 7時前に起きて、朝食(=ご飯、ビーフサラダ、フリカケ、漬物、そしてマグカップで運んできたコーヒー)を済ますと、急ぎ足でバスに乗り込み、本日はアニマルキングダムへ向かいます。

 なにしろ動物が主役ですから、午前中が勝負(?)なのです。

                           

                   (パークの入り口)     (シンボルのツリー・オブ・ライフ)  (サファリ・トラック)

 先ずは一番人気の「キリマンジャロサファリ」。 普段は長蛇の列らしいですが、長いエントランスをどんどん歩いてほとんど待つことなく(=歩いてるので、待たされた気がしない!)サファリトラックに乗車。

 デコボコ道に揺られ、小川を渡り、殆どサファリに来た気分になってジャングルに分け入ります。茂みの中にレイヨウ類が現れたと思ったら、それからは、カバ、水鳥、ワニ、象、大角水牛、サイ、キリン、フラミンゴ、エミュウ、チーター、ライオン(遠くの丘に夫婦で悠然と座っていました)と左右に次々に現れます。が、本物のサファリと違ってトラックが立ち止まることはありませんから、姿を見て、写真を撮ってといや忙しい、忙しい。15分足らずであっという間に終わってしまいました。

                     

                    

実際には我々からは見えない所に掘割や柵があって、囲われているのでしょうが、本当の放し飼いのように見えて、思わず興奮してしまいます。(気に入ったので、次の“出しもの”を見た後で、もう1回楽しんじゃいました。←こんなことが出来るのも、ローシーズンならではのことです!)

アニマルキングダムはとにかく広いので、隣から隣へと移動して見ていくことにします。で、次は「パンガニ・フォレスト・エクスプロージョン・トレイル」・・・東アフリカのジャングルを再現しており、その中を歩きながらゴリラや珍しい鳥類などを観察することが出来るというもの。多くの鳥たちは本当に放し飼い状態ですが、飛んで逃げようとはしません。珍獣オカピや愛らしいミーアキャットの巣もありました。

                        

小川には色とりどりの淡水魚が泳いでおり、流れの一角をバラス戸でせき止めて、ちょっとシュールな光景を楽しむことが出来ます。

                              

さて、肝心のゴリラ。ガラスの向こうの広い敷地に大きなゴリラが5頭ほどいました。笹の葉をムシャムシャと食べていましたが、じっと見つめる観客に興味を持ったか、ゆっくりと近づいてきました。何やら哲学的な風貌をしてます。(ミーアキャットみたいな、どこかの総理よりよほど立派な顔です。)

 ところで、ゴリラと目をあわすと怒りだすので、目線を合わさないようにと、TVの番組で言ってましたが、本当にそうなんですね。誰かがガラス越しにじっと見つめていると、キバをむき出して向かってきました。

                      

 次は(もう一度サファリを楽しんだ後)、「ワイルド・エクスプレス・トレイン」 「アフリカ」から列車に乗って、ジャングル〜高原を一周。列車を降りると、環境保護センターがありますが、此処は“子供だまし”みたいなもので、サッサと引き上げます。

 「アフリカ」から「アジア」へ移動して、「マハラジャ・ジャングル・トレック」・・・密林を進むと、先ずパンダ模様のパクがいました。そしてインドの廃城のような所に虎がいます。かなり大きな虎で威風堂々。あらためてこの動物の姿かたちの美しさに見惚れてしまいました。(ワイキキ動物園の檻の中の小さな虎とはちょっと貫禄が違いました)

                    

 お昼近くになりましたので、昼食にします。ちょうど近くにあった「YAKYETIヤック アンド イエティ」へ。

 12時前だったので、直ぐテーブルに通されましたが、程なく満員になりました。店内はインド奥地からネパールにかけての怪しげな寺院の雰囲気(アメリカ人に受けそうです)で、そこをネパール風の民族衣装を着たアメリカ人従業員が、このミスマッチを楽しむようにイキイキと働いてます。

  メニューを見ると、中華とアメリカンをミックスしたような感じ。ステーキもあれば、チキン&野菜ボウル(丼)といったものもあります。無難なところで(!)ディムサム(=点心)と海老ヤキソバ(らしきもの)を注文。値段一流、味・普通といったところで、(ここでハワイのチャイナタウンと比較しても仕方がありません)こうした場所からするとまぁ及第点でしょう。(後で調べると、驚いたことに大阪・心斎橋、京都・四条河原町、東京・国立に本格ネパール料理の店として同名のレストランがあるそうです!)

                 

 レストランを出ると、奥には 超スピードコースターが大人気の「エクスペディション・エベレスト」がありますが、“怖いものはイヤ!”と妻が拒否権発動。そこで少し引き返して「フライツ・オブ・ワンダー」へ。

 なんと、様々な鳥たちが芸をするのです・・・調教の女性に呼ばれると、家の小窓から出てきて、彼女の指差す方向へ羽を広げて飛んでいき、合図で又彼女の手に戻ってくるではありませんか! よく仕込んだものだと感心しました。

                      

 さて、ディスカバリー・アイランド(=D/I)から橋を渡ってディノランドへ向かい、いちばん奥にある「ファインディング・ニモ・ミュージカル」 これも1,500人収容の大劇場です。ニモ親子や海カメのマペットは非常に良く出来ていますが、オリジナル(=映画)がCGアニメですから、これは完全にお子様向け。でもマペットを持って演じる人達の歌唱力には脱帽です。会場は暗いので妻には格好の“お休みタイム”でした。

 それから、「ダイナソー」 タイムローバー(=トロッコのような乗り物)に乗り込んで真っ暗闇の中に突入すると、次々と恐竜が出現。これも私が8歳くらいなら大喜びしたでしょうが・・・。近くには恐竜を象(かたど)った乗り物が沢山ある遊園地になっており、子ども達が楽しそうに乗り物で遊んでいます。  

 次は、再びD/Iへ戻ると、又橋を渡ってキャンプ・ミニー・ミッキーへ。このエリアのメダマが「フェスティバル・オブ・ザ・ライオンキング」 中に入ると、中央アリーナを囲んで四方が観客スタンドになっているという一寸変わったシアターです。中央にアフリカ系の男女4人が登場してオープニング。 やがて象やイボイノシシ、そしてシンバ(=ライオン)の巨大な縫いぐるみを据えた山車が運ばれて四隅に陣取ると、中央に舞台が設営されました。

そこで、アフロティックなダンスと歌、アクロバティックな妙技、足長お兄さん達や、ポリネシアンショーを思わせる“火吹き男”も加わっての大熱演。終盤は4人の歌手の熱唱で、特に太めの女性の歌唱力はなんとも素晴らしい。本家のミュージカルとは関係なく、そのイメージを借りたショーですが、大興奮の30分でした。テーマパークでこんな素晴らしいショーを上演するなんて、ディズニーは本当にスゴイと思いました。

           

 外へ出ると、4時過ぎですが、かなり強い雨が降っています。(=ほぼ天気予報どおりです。私たちは折り畳み傘を持参していましたが、アメリカ人は天気予報を見ないのか、或いは、雨を気にしないのか、傘を持っていない人が多かったです)

雨宿りをかねて、ツリー・オブ・ライフの巨大な幹の中にある3Dシアター「イッツ・タフ・トゥー・ビー・ア・バグ!」へ。映画「バグズ・ライフ」のキャラクターが登場するCGで、これも“飛び出し映像”がスゴイ! しかもいろんな仕掛けがあって、4テーマパークの3Dとしてはこれが最高でした。

 終わって屋外に出ると、雨はほぼ止んでました。雨合羽を持参している妻は「カリリバー・ラピッド」に乗りたいと言ってますが、傘のみ持参の私は「ずぶぬれになるのはイヤだ!」と逆拒否権を発動し、本日はこれにて終了。なにしろ広い園内なので、2万歩以上も歩いて、いやぁ、さすがにくたびれました。

 部屋に戻ると、そこかしこにタオル芸術が置いてあり、メイキングのおばさんから「楽しんでね!」というメッセージがありました。「まぁ、可愛い!」と妻は大喜び。こうした気配りはさすが、ディズニーホテルならではです。

                         

 

四日目・2月6日(土)

 2日間、いきなり突っ走った(?)ので、本日は“お休み”。 朝寝をして朝はのんびり。“お茶汲み”に外へ出ると、青空が広がっていますが、風があって、気温はかなり低いです。

 食事を済ますと、今日はダウンタウン・ディズニーへ出かけることにします。ホテルのセンターコートから船が出ており、この船に乗って向かいます。整備されたガーデン地帯〜ジャングルの湿地帯を彷彿させるエリア〜ゴルフ場・・・ゆったりと、ミニ・クルージングの雰囲気がなんともいいですネ!

                     

 やがて運河から広い湖のようなところに出ると、対岸が桟橋。奇天烈な建物がならんでいます。湖上を冷たい風が吹き渡ってます。

                   

            (桟橋とレインフォレスト・レストラン)   (船?、シーフードレストラン・フルトン) (メリー・ポピンズが描かれた気球)

                   

             (レゴで出来たドラゴン)         (恐竜レストラン)   (本家は倒産しても繁盛のプラネット・ハリウッド)

 上陸し、マーケットプレイスからプレジャーアイランドを抜けて、ウエストサイドへ進むと、その一番奥に帆船をイメージしたような洒落た建物があります。「シルク・ド・ソレイユ」=“ラ・ヌーバ”の常設館です。ひとしきり写真を撮ったあと、妻が「ねぇ、チケットがあるかどうか聞いてみましょうよ」というので、窓口で尋ねてみました。

 受付嬢が座席図を示して「2枚ネ・・・火曜日なら、ココとココとココがありますヨ・・・」と。座席は日本流の表現で言うなら、S・A・B・Cの4段階で、AエリアのE14&15があります。E16からがS席ですから、その直ぐ隣でほぼ中央の、前から5番目という絶好の席なので、躊躇わずにゲット。2枚で税込み$224弱(=20,400円弱)です。妻は「ねっ、やっぱり聞いてみるもんだわネ!」とご機嫌です。

           

 プレジャーアイランドへ引き返して昼食どきです。カニで有名な船の形をしたシーフードレストランのフルトンに入ろうかと思いましたが、妻が「ここのイタリアンがよさそうよ」というので、ポートベロに決定。看板には“トラットリア”とありますが、中へ入ると、シックで上品な”リストランテ“の雰囲気です。

       

グリーンのベストで決めたハンサムなウェイターがやってきて「私の名前はトニーです。私がお世話しますのでよろしく」 アンティパストと他2品をオーダーして、「徐々に出してくださいね」と言ったら、その通りにしてくれました。

 先ずパンが出てきました。ニンニクを丸ごと1個蒸し焼き(?)にしたのが添えてあります。「ガーリックをパンに塗ってお召し上がり下さい。」 妻が上手に薄皮を取って、トロトロのガーリックをパリパリのパンに塗って食べると、よほど高熱で処理したか、あの特有の臭いはなく、旨味だけが口に広がります。ビールにもピッタリです。(因みに、このパンのセットはサービスです)

 続いてアンティパスト。大皿に5品(=生ハム、モッツァレラ、ゴータチーズ、ドライトマトのカナッペ、マスカルポーネと蜂蜜のカナッペ)が乗っており、ボリュームたっぷり。ここまででおなかイッパイになりそうです。

            

 次にピッツア・マルガリータ。見た目以上に、チーズとトマトソースがたっぷりでフィレンツェの「ピッツアマン」よりこちらが美味しいです。そしてパスタは、クラム・リングイネ。いわゆる“スパゲッティ・ボンゴレ”です。リングイネはやや太めで繊細さに欠けますが、大きなアサリがイッパイ入っていて、しかも塩味とガッリークがそれほどキツクなく、まろやかで上品な味です。

       

 ここオーランドでは、こうしたテーブル席で食事をすると、消費税(6%強)に加えて、サービス料が18%(以上)かかりますが、〆て4900円弱。美味しくて、雰囲気、サービスも良く、とてもいいお店でした。

 エネルギーを補給したあとは、妻主導の時間=アチコチのショップ巡りです。私はポップアートや美術品といった店に興味を惹かれますが(勿論見るだけ)、“訪問先マグネットコレクター”の妻はその種の店に行くと力が入ります。ミッキー&ミニー、フロリダ関係、それに本物そっくりのチョコパンのマグネットをゲットして御満悦。

           

(今回コレクションに加わったマグネット群)

 再びマーケットプレイスに戻ってくると、人だかりのある店が目に付きました。近づいてみると、入り口で試食品を配っており、1個ごと袋に入ったチョコです。香り高いチョコの中からトロリとキャラメルソースが出てきて抜群に美味しい! なんでもGHIRARDELLI(ギラデリ)といって、サンフランシスコで有名な老舗らしいです。

 店舗の隣のカフェで、チョコを細かく砕いてミルクでシェイクしたドリンクを飲んで一休み。帰りに「工場直送品」の例のチョコの詰め合わせを買いました。(食品の土産しか目に無い私には、今回一番の収穫です!)

       

 さらにディズニー関連のショップなどを回ります。映画「ファンタジア」に出てくる箒(ほうき)のオブジェが気に入りました。熱帯雨林をイメージしたレストラン・「レインフォレスト」のショップには円形水槽がいくつもあり、綺麗な熱帯魚を楽しむことが出来ます。(コンデジでの、泳ぎまわる魚のショットに、妻は苦労してました)

           

夕方になったので船着場に戻ると、「風が強くなったので、ボートはクローズです」と。このボートが気に入っているので残念ですが、仕方ありません。バスでホテルへ戻ります。

  風が出て、一段と冷え込んできました。部屋に荷物を置くと、少し敷地内を散歩してみようということになりましたが、寒いのでダウンのハーフコートを着て外に出ます。隣の棟にスイミング用のプ−ルがあり、更に行くと中央部に、スベリ台などもある大きなプールがあります。驚いたことに、子ども達が元気に遊んでいます。太ったおばさんも水着姿のままやって来て悠然と泳ぎ始めました。見ている夫婦はダウンコートにくるまっているというのに・・・いくらプールの水は温水(30℃くらい?)といってもねぇ!アメリカ人はタフです。

           

                         (見てるだけで寒そうデスガ )    (夕暮れのフードコート棟の景色)

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