ちょこっとサイパンテニアン

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準備編

ちょこっと、サイパンへ行ってきました。サイパンは3度目になりますが、前回訪れたのはリレハンメル冬季オリンピックが開催中の1994年2月なので、じつに14年ぶりとなります。

  最初は更にその2年ほど前に夏休みを利用して、まだ幼かった末っ子を連れて一家3人で行ったのですが、何故か妻のみが「死ぬかと思った・・・」というほどの猛烈な下痢でダウン。爾来彼女はサイパントラウマに罹って二度と行こうとはしません。

 従って今回一人旅ですが、「還暦過ぎた親爺が一人でサイパンへ行ってどうするねん?」と周囲から訝しがられます。まぁ、世間の常識からすればそれも道理なんですが、これには、ジツは深い訳があり・・・ません。昨年夏ハワイからの帰り、NWがオーバーブッキングで、後発のJALに振り替えた代償として貰った500ドルのチケット(1年間有効)を有効利用しようという次第なのです。

 今年のGW前半の4月末は26(土),27(日)、29(祝)と飛び石連休。そこで間の28(月)に休みを頂戴して3泊4日のショートトリップを計画。

 サイパン便は2年前にJALが撤退してからはNWのみ。1日2便で、午前発の直行便と、夕刻発で名古屋セントレア経由便の深夜便があります。燃料サーチャージを含め3万円ほどを追加して直行便のチケットが取れました。

次はお宿ですが、一人旅なら(でなくてもカナ?)当然エコノミー路線。利便性の良い中心部のガラパン地区のミニホテルをネット検索。最安値はマイクロビーチホテルが$35と格安(ただし空港送迎片道$20)==名前のとおりビーチに近いが、繁華街のド真ん中にあって騒がしそうで、セキュリティに些か難アリとのこと。結局日本人が経営する「ひまわりホテル」がビーチから少し離れるものの、その分静かで06年建築と新しく、シングル=$48(2泊以上は空港無料送迎付き)と手ごろなので此処に決定。

 例によってネット情報を検索していると、隣島のテニアンの海が抜群に綺麗ということなので、日帰りで行ってみることにし、これは現地ツアー会社最大手のTASIツアーズへ申し込み。

 今回のテーマは「綺麗な海でシュノーケル!」。快適なシュノーケルを楽しむためネット通販で備品を調達する。先ずシリコン製のシュノーケル&マスク。マスクにアタッチする度付きレンズという便利な代物もあるのでこれも購入。そして日焼け防止用の長袖ラッシュガードとマリンブーツにマスクの曇り止め・・・「ファインド」という会社が品揃え豊富且つ値段も最安値で、〆て1万円ほどで調達完了。(⇒それぞれ今回大変重宝しました!備えあれば憂い無しです。)

 

4月26日(土)

 NW76は成田発10:15 NEX(成田エクスプレス)以外で行こうとすると、朝は結構早くなります。6時15分過ぎには家を出て上野で京成特急に乗り換え。次の日暮里(接続駅)で乗客がドッと乗り込んできて忽ち立ち客が出る状態になったから、これはやはり始発駅利用で正解です。

  午前の時間帯は各方面へのフライトが多いのでロビーは結構な賑わいを見せている。NWは比較的スムーズなチェック・イン。予約時に「36A」席を指定しておいたが、提示されたのは「31J」。別にこれでも差し支えはないのであるが、「予約席と違うんじゃない?」と軽く(ホントに軽くですよ!)文句を言うと、「スミマセン、グループ客の調整で勝手に変えさせていただきました。お詫びに機内ドリンク券を差し上げます」と言って、往復計4枚のクーポン券を渡された。因みにNWエコノミークラスではアルコールは有料で、1杯500円(又は$5)也。従ってクーポン4枚は2千円の価値。クレームは言ってみるものということか?!(でもクレーマークレーマーになってはいけませんよ!と自戒)

 機内は満席。新鋭機で個別モニターが付いており、これはハワイ便よりサービスは上。最近封切りの劇映画からディズニーアニメまでプログラムは豊富だが、日本往復便なのに日本語版が少ないのが“玉にキズ”。

フライト案内には「軽食」とあったが、程なくして配られたものを開けると・・しょうが焼き、厚焼き玉子に俵型ご飯と、生フルーツ入りヨーグルト、それと微妙な味のワッフル。「軽食」だからまぁこんなものというか、意外と頑張ってるほうでしょう。

食事を終えると入管書類と税関申告書が配られる。税関申告書は入管書類と記載方法順序などが微妙に異なっていたりするし、しかもA4版と大きく、“折り曲げたりしてはいけないのかな”と考えたりすると持ち運びの扱いにやっかいな代物。「観光立島」を標榜するならば、ユーザーにとっての扱い勝手に一考を要するところである。

午後3時過ぎに定刻で到着。入管の処理はスピーディとは言い難く、それほどの行列でもないのに1時間以上もかかってしまった。(週末の午後は日本、韓国、フィリピンからのフライトがかち合う為、例外的に混雑するということであるが・・・)

   

空港ビルから一歩外へ出ると、咲き始めた火炎樹の花の鮮やかな赤橙色が目に飛び込んでくるが、強い太陽光と熱気に包まれて、忽ち汗が噴出す感じで、慌てて日陰に引っ込む。

メジャーホテルの大型送迎バスを横目に、迎えのワゴンに乗り込んだのは女性と青年と私の3人(皆一人旅!)。 30歳前後と思しき女性は時折ダイビングに訪れているようで、現在サイパン個人旅行の殆どはこうしたダイビングのリピーターであるらしい。

 15分ほどでホテルに到着。dfsのある大通りから2本ほど引っ込んだ道路に面して3階建ての建物がある。周りは静かというか、木陰で老犬がでれっと寝転んでいたりする、ローカルな南国の田舎の佇まい。

建物の1階はコンビニになっており、日本食品・酒類から和洋中の弁当惣菜、各種パン・ピザから果ては薬品類まで何でも揃っている。薬品類のショーケースの上でチェック・イン手続き。出発日は$15を追加すると2時半までの延長可能ということなので、お願いして、奥の勝手口から階段を上がって指定の201号室へ。

“シンプルながら新築なので綺麗デス”というのがネット上の謳い文句であったが、ナニ、新築2年というより、築後既に20年は経過したという感じで、ビジネスホテルというよりも、田舎の頑丈な造りの民宿といったところ。ま、値段が値段だし、従業員の皆さんが真面目な感じなのと、室内が広くてベッドがしっかりしているので我慢するとしましょう。(日中は出払って、寝に帰るだけだしね!)

   

荷解きを終えると4時半過ぎ。まだ日は高い。真夏モードに着替えると、そそくさと外に飛び出す。先ずはdfsの一角にある旅行会社のカウンターでテニアンツアーの支払い(=日帰りで$80)を済ませる。

dfsを出て大通りを渡り、ハファダイホテルのロビーからプール脇を抜け、緑濃い南洋松の木立をくぐると白砂のマイクロビーチに出る。ビーチにも海にも人影は無く、静かな夕暮れの始まりといった雰囲気。ちょっと見には海は透明で綺麗であるが、富養化のせいか海草がびっしりと繁茂し、水遊びには適さなくなっているらしく、なんとも残念なことではある。

 

               (マニャガハ島)

ハファダイ→フィエスタと砂浜を進み、ハイアットリージェンシー前の広いビーチに至る。ビーチの開放感や海辺の整備具合はやはりハイアットが一番である。手入れの行き届いたガーデンを通って館内へ。庭の脇にスラリとした美人が所在無げに立っているなあと思ったら、通りすがりに美人の傍の女性から「今晩いかがですか?」と声がかかる。いくらリゾートであっても、地元一番のホテルなら此の種女性はオフリミットにする筈で、これにはちょっとビックリ。

   

                (ハイアット前のビーチ) (ハイアットのガーデン)  (メモリアルパークの外れ)

私の目的は色気より食い気で、適当なレストランを物色。和食レストランの「」に、“土曜の夜は和食ブッフェ”とあったので、これに決める。

「何時にしますか?」 、 「う〜ん、そうねえ・・・ところで日没は何時?」

「6時半くらいですよ」 、 「じゃあ、6時40分でお願い」

ということで、再びビーチに出ると、デッキチェアーに寝そべってサンセットを待つ。しばしのリラックスタイムである。暮れなずむ中、カップルやらファミリーが波打ち際に出て漣(さざなみ)と戯れている。停止した時間を少しずつ揺らすようにゆっくりと太陽が西の海に傾いていく。肝心の日没スポットに雲がかかり、真っ赤な太陽が海に沈む様を見ることは出来なかったが、ゆったりとした雰囲気のサンセットショーを楽しんでご満悦。

   

         (波打ち際で戯れるスレンダーな中華?美人トリオ)

さて、夕食。一人旅で少量多品種を摂取するにはブッフェが一番。メニューは、烏賊塩辛、茶碗蒸し、冷奴、マグロの刺身、海老・野菜の天麩羅、ぶり大根、おでん、海鮮鍋、その場での網焼き(子持ちシシャモ・ムール貝・小蛸・野菜)、寿司、茶そば、稲庭うどん、生野菜、骨付き焼肉、デザート、フルーツといったところ。落ち着いた雰囲気の中で少量ずつ一通り頂戴して、ちょっと食べすぎか?これで$33也(ビールを頼むと、ハイネッケン小瓶がなんと$6)。

レジで処理を任せると、サイパンでは外税もチップもなしの表示価格ポッキリで支払いは単純明快。(後で宿泊ホテルの人に聞くと、消費税は内税で、事業者の規模に応じて3〜5%を徴収される仕組みらしい)

   

 ほろ酔い気分でガラパンのにぎやかな通りを歩く。「いらっしゃぁ〜〜い!」、「いかがぁ?」・・・初老の親爺なんぞは格好のカモと見られるであろう。マッサージ店、食堂、土産物屋、クラブ・・・あちこちから呼び込みの声がかかる。こうした“呼び込み文化”はいうなら“場末のムードいっぱい”で、洒落たリゾートの雰囲気ではない。

例えばワイキキの通りを歩いたときのウキウキしたムードとは全く異なっており、いくらメイン通りをそれらしく整備しても、こうしたイカガワしい雰囲気(尤も、彼女たちは商売熱心なだけで、いかがわしいと感じるのは当方の感覚か?)は、やっぱりサイパンはサイパンということで、旅行客もそう割り切ってしまうことが肝心と実感する。ガイドブックに出ている有名レストランの場所をチェックしたり、ジョーテンストアやabcストアを覗いてホテルへ戻る。

 

(ガラパンのメイン通り)

 誰かのブログに、「ジョーテンストアにある、7Dマンゴジュースが美味しい!いつも土産に大量に買い込む」とあったので、少し試し買いをしてみるが、中身はフィリピンマンゴーで、味も香りも???の代物とあって、残念ながらサイパン土産としては採用不可。(結局、今回は事前予告どおり土産ゼロで、妻は 「買ってこなくていいわよと言ったものの、本当に何にも無しとはねえ・・・」 と嘆息しておりました。)

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