ロッテ・レーニャLOTTE  LENYA)

                   1898年、オーストリア生まれ、1981年ニューヨークにて没                                             

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   (ローザ・クレップ役と、若かりし頃)

「ロシアより愛をこめて」でもう一人忘れてならないのが、KGB幹部で実はスペクターのナンバー5のローザ・クレッブを演じたこの人。当時65才の年輪を十二分に発揮、小柄ながらKGBのミリタリールックもピシッときまっていたし、堂々のコワモテの雰囲気を醸し出していた。ラスト近くでホテルのメイドに扮し、靴の先から突き出した刃先でボンドに立ち向かう格闘シーンはなかなかの迫力で、シリーズ中異色の仇役として妙に印象が強いのである。

彼女は、戦前からの長いキャリアに比し、映画出演作品は僅か5本(何れも脇役)で、ブロードウエイの有名作曲家・クルト・ワイル夫人、そしてシンガーとしての立場のほうが、寧ろ有名かもしれない。(それにしてもこれほどのキャリアの女性を、こんな役処で引っ張り出すあたりが007シリーズの面白いところだ)

・30年「三文オペラ=Die 3groschnoper」(監督・G.W.バブスト、主演・ルドルフ・フォルスター、フリッツ・ラスプ…マック・ザ・ナイフのメロディが有名で、その後4回リメークされたブレヒトの傑作ミュージカルの初映画化作品。音楽は夫君のクルト・ワイル)

・61年「ローマの哀愁=The Roman spring of Mrs.Stone」(監督・ホセ・クインテーロ、主演・ヴィヴィアン・りー、ウオーレン・ビーティ、ジル・セント・ジョン…レーニャはこの演技でアカデミー助演女優候補に挙っている。)

・69年「約束=The appointment」(監督・シドニー・ルメット、主演・オマー・シャリフ、アヌーク・エーメ)

・77年「タッチダウン=Semi-tough」(監督・マイケル・リッチー、主演・バート・レイノルズ、クリス・クリストファーソン、ジル・クレイバーグ)…といった作品群である。

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