グレイス・ジョーンズ(GRACE
JONES)
1948年、ジャマイカ、スパニッシュタウン生まれ
アンチヒロインとしてロッテ・レーニャと共に忘れ難いのが、85年の14作「美しき獲物たち」で大富豪マックス・ゾーリンの部下・メイデイを演じた彼女。まさにブラック イズ ビューティフル! 女豹・黒豹そのものといった感じのスラリと伸びやかな肢体で、ボンドに迫る鋭く俊敏な動きは強烈な印象を残した。
アンドロイド的な感じさえするそのシャープでしなやかな身体を活かして、女優よりモデル(兼歌手!)としての存在の方が有名である。女優としてはキワモノ的な感が否めず、007一発かと思いきや、意外にもBクラスながら、結構多くの作品に出て、息の永い活躍をしているのである。
スクリーンデビューは73年「ゴードンの戦い=Gordon’s
War」(監督・ジェラール・ピレ、主演・ポール・ウインフィールド、カール・リー、G・J・・・ヴェトナム帰りのグリーンベレー4人組と麻薬組織の戦いを描いたアクション編)で、この後
・75年「Attention
les yeux=Make a dirty movie」(監督・ジェラール・ピレ、主演・ジョルジュ・アデ)・・・ここでは軽い役乍ら、わざわざフランス映画への出演なのだ。(パリコレのモデルとして名前を売ったおかげなのか?)
しばらく間をおいて、
・85年「キング・オブ・デストロイヤー/コナンpart2=Conan
the destroyer」(監督・リチャード・フライシャー、主演・アーノルド・シュワルツネッガー、G・J、サラ・ダグラス、オリヴィア・ダボ、マコ)・・・ここでは桃太郎一党よろしくコナンのお供をする三人のうち女戦士ズーラを怪演し、この熱演が007への起用に繋がったのであろう。そして007の後もポツリ、ポツリではあるが、出演作品が続いている。
・86年「Vamp」(監督・リチャード・ウエンク、主演・クリス・メイクピース、サンディ・バロン)・・・ヴァンパイアー物のホラーコメディ。
・87年「ストレート・ツー・ヘル=Straight to hell」(監督・アレックス・コックス、主演・ヂック・ルード、サイ・リチャードソン、ジョー・ストラマー)・・・強盗3人組が、逃亡先のメキシコで遭遇する顛末を描いたコメディタッチなマカロニ風のウエスタン
・92年「ブーメラン=Boomerang」(監督・レジナルド・ハドリン、主演・エディ・マーフィー、ロビン・ギヴン、ハリー・ベリー、マーティン・ローレンス)・・・エディが化粧品会社のC調プレイボーイ・宣伝マンを演じるラブ・コメディ。
・95年「Cyber
bandits=Sailor’s
tattoo」(監督・エリック・フレミング、主演・マーティン・ケンプ)
・98年「トレジャーミッション=McCINSEY’s iland」(監督・サム・ファースティンバーグ、主演・ハルク・ホーガン・ロバート・ヴォーン)
さてこの辺で、そろそろ007から離れて、「旬!(しゅん)」 の悪役達へいってみよう。