一日目(12/27)

 例によって品川から快速で成田第2ターミナルへ。格安チケットなので2時間前に所定の場所で航空券の受取りとなっているが、列車はこちらの都合どおりにはいかないので、余裕を持って3時間前に到着。まだ午後時30分であるが、既にロビーは結構な賑わいである。  

ところで余裕を持ち過ぎたせいか(?)、列車の中で初めての大失敗に気づく。なんとスーツケースの鍵を家に置いてきてしまったのだ!(これでは旅のヴェテランとは言えない!)ABC宅配サービスのカウンターで恥ずかしげに(!)「あの〜、鍵を忘れたんですが・・・」と言うと、係員は鍵穴を見て奥に引っ込み、やがて小さな鍵束をジャラジャラと持参。幾つか合わせるとピタリのがあった。「じゃあ、これを差し上げますから、どうぞ」・・“ホッ、助かった!” ABCさん有難う。

指定より30分早いが、受取りカウンターへ行くと航空券をくれたので、CI(=中華航空)のカウンターへ行ってチェックイン手続き。前方中央列通路側をリクエストし、OK。台湾はテロの恐怖は薄いせいか(それよかSARSのほうが怖い?)スーツケースのオープンチェックは無く、手続きはスムーズに完了。VISAラウンジでビールを飲んで出発までゆったりと過ごす。

初めての中華航空。機内は満席状態。日本人より台湾人のほうが多いようだ。「すいませんねえ」と言いながら幾つものバッグや紙袋を抱えて離陸間際に乗り込んできた私の隣は、在日20年強の領事館勤務のおばちゃん。旅行好きでアチコチ行ってるが、今回は3年ぶりで新竹へ帰るのだという。いささか古いジャンボ機だが、前との空間はJALよりは少し広い感じ。「JALは世界中で一番狭いわヨ!」とこのおばちゃんも言っていた。 (注:UAがもっと狭いという意見もあります)

正味4時間のフライトなので、安定飛行に入るとすぐ飲み物と食事のサービス。先ずビールと水割りが配られるので、水割りを貰って、赤ワインをリクエスト。日系のような至れり尽くせりのサービスは無いので、こちらから頼まないとダメなのだ。

食事は「欣葉」監修の料理であることがウリ。(欣葉は台北で評判の台湾料理の店で、今回是非行きたかったが、私程度の胃袋一人では無理そうなので残念乍ら諦め、この機内の配膳でガマンする)メインは「鶏肉」か「鮭」のチョイス。普通なら鶏は敬遠するところだが、「欣葉」とあってこちらを選択。例の“中華の香り”=八角が適度に効いた甘辛い味付けでなかなかに結構でありました。  

  

(CAの写真を撮ってはいけません!)   (機内食)

予定より少し早めの19:20に中正国際空港へ到着。早めのチェックインだったのでスーツケースのピックアップに少し時間を要したが,それからはスムーズ。機内で配られたSARSチエックの質問用紙を係員に渡す。その後発病者が出ていないこともあってか、体温チェックは全員ではなく選択指名のようだ。ハワイと違って呼び止められることもなく無事通過。

出口手前の台湾銀行で取敢えず3万円両替すると、手許へ9,205元。1元=3.26円になる(因みに12/30に市内の同銀行では9、251元・・・1元­=3.24円とそれ程の差はない。現在、台湾の物価は安定しており、その一方で$安⇒円高なので、邦人観光客には有難い為替の状況だ!)

入管を背に左手へ進み、20時少し前に大有バスの発券所へ。「何時出発?」「即時!」。直ちに百元を渡しチケットを貰って外へ出るとバスがやってきた。空いているので運転手のすぐ後ろに座って道中の夜景を物珍しげに眺める。漢字の羅列に台湾へ来たことを実感(笑)約1時間で晶華飯店前(の反対側)に到着。バスを降りると外は少し肌寒い。スーツケースをゴロゴロと押して中山北路を少し南下し、角を曲がると老爺商務会館の看板が見えてきた。

1階に監視所、2,5〜7階は事務所、3、4階が天厨菜館(中華料理)、8〜11階がホテルという雑居ビル。8階フロントの小姐は日本語がスムーズ。クレジットカードで前払いを済ませ10階の部屋へ入る。「ナビ」の記事どおりの簡素ながらクリーンな部屋。こげ茶とベージュを基本にした色調で、吉田 五十八氏のデザイン(=例えば鎌倉の吉屋信子邸)を彷彿とさせるようなシックで感じのよい内装。改装前の状態は知らないが、これは改装の大成功例といえるのであろう。防音もまずまず。クレジットカードで開閉する金庫も有難い。唯一、バスタブが短いのが難点。(全身を湯船に沈めるにはヨガのような格好を取らねばならないのだ!)  

  

荷物を解くのもそこそこに、セーター一枚羽織ると、街中へ飛び出し、さあ、“食い倒れ”のスタートだ!その第1号は「京鼎楼 ジンディンロウ」・・・ホテルから徒歩7分の長春路にある。情報では22時迄だというので急ぎ足で向かう。(後で近くを通ると、この夜は23時過ぎても客がいた!)

京鼎楼

 此処ではなんといっても小籠包(10個/130元)・・・待つことしばし、湯気の立つ蒸篭が運ばれてくる。熱々を噛むとスープがじゎっと〜〜〜豚ひき肉のほのかな甘味とスープの旨みがたまりません!添えの生姜の千切りがピリッといい刺戟です。忽ち10個をぺろり。冷蔵ケースから缶ビール(50元)を取り、横の小皿群から《刻み昆布・豆腐・モヤシの和え物=40元》をツマミに。台湾ビールはあっさり系で喉越しが爽やか。仕上げに酸辣湯(スァンラー・タン/60元)=どんぶりにいっぱいで、これだけでも満腹になりそう。小生はインターナショナルマーケットプレイス(ワイキキ)の中華バフェの酸辣湯が“お気に入り”で馴染みの味であるが、さすが本場(!)はコクがあって一段とウマイ。  

     

 大満足&満腹で店を後にし、腹ごなしにと長春路からネオン・チカチカの森林北路辺りを散策。土曜日とあって映画館もオールナイト。「ロード・オブ・ザ・リングV」を早くも上映しており、若者達が三々五々と集まって劇場の前の屋台が賑わっている。台北の夜は元気一杯だ。

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