ジョン・ウイリアム

 エンタテインメントとしての映画に一つの大きな流れを作ったのが、ジョージ・ルーカスとスティーヴン・スピルバーグ、そして二人の映像を音楽で支えてきたのがジョン・ウイリアムズだ。先ずはルーカスの77年からの「スター・ウオーズ」シリーズ。(尤も、この音楽はホルストの「惑星」に似ているとの指摘がある。因みにコピ−旋律で昔から有名なのが「慕情」―出だしの♪〜love is a many splendid thing〜♪はプッチ−ニの蝶々夫人・・・♪ある晴れた日に〜♪とそっくりだ。=音楽はアルフレッド・ニュ−マン、ヘンリ−・キング監督、J・ジョ−ンズ、ウイリアム・ホ−ルデン主演。最近では西田敏行の「花のお江戸の釣りバカ日誌」のテ−マのイントロが喜多郎の「シルクロ−ド」と全く同じで驚いた。元の曲が小林亜星さんなら大騒ぎになるところだ)

続いてル−カス製作、スピルバ−グ監督と二人の共同作品の大冒険活劇、「インディ・ジョ−ンズ」(ハリソン・フォ−ド主演)シリ−ズがある。

一方、スピルバ−グとのコンビは息が長い.。75年の「ジョ−ズ」(ロイ・シャイダ−、R・ショウ主演)から始って、「未知との遭遇」(リチャ−ド・ドレイファス主演、科学者役としてあのフランソワ・トリュフォ−監督が出演)、「1941」(ダン・エイクロイド、ジョン・ベル−シ主演、三船も出演)、「E.T.」(ヘンリ−・ト−マス=少年エリオット=、妹役のドリュ−・バリモアは75年生まれの当時7才、その後クスリ浸け等紆余曲折あったが、「バッドガ−ルズ」でヌ−ドも披露、ウッディ・アレンのミュ−ジカル「世界中がアイラヴユ−」以降更めて女優として着実に成長中)、「太陽の帝国」(クリスチャン・ベ−ル、ジョン・マルコヴィッチ主演)、「オ−ルウェイズ」(R・ドレイファス、ホリ−・ハンタ−主演)、「フック」(ダスティン・ホフマン、ロビン・ウイリアムス、ジュリア・ロバ−ツ主演)、「シンドラ−のリスト」(リ−アム・ニ−ソン、ベン・キングスレイ主演)、「ジュラシックパ−ク」(第一作はサム・ニ−ル、ロ−ラ・ダ−ン、R・アッテンボロ−主演)シリ−ズ、「アミスタッド」(モ−ガン・フリ−マン、アンソニ−・ホプキンス主演)、「プライベ−トライアン」(トム・ハンクス主演)と、スピルバ−グが直接監督した作品は殆ど全ての音楽を担当している。

32年生まれのウイリアムズは、いくつかのTV作品を手掛けた後、59年「Daddy−O」(本邦未公開)で映画音楽の世界に登場し、二人と組む前から既に多くの話題作を手掛けている。

「ダイアモンドヘッド」(ガイ・グリ−ン監督、C・ヘストン、イヴェット・ミミュ−主演)、「おしゃれ泥棒」(ウイリアム・ワイラ−監督、A・ヘップバ−ン、P・オトゥ−ル主演)、「チップス先生さようなら」(ハ−バ−ト・ロス監督、P・オトゥ−ル、ペトゥラ・クラ−ク主演)、「11人のカウボ−イ」(マ−ク・ライデル監督、ジョン・ウェイン主演)、「ポセイドン・アドヴェンチャ−」(ロナルド・ニ−ム監督、ジ−ン・ハックマン、ア−ネスト・ボ−グナイン主演)、「タワ−リング・インフェルノ」(ジョン・ギラ−ミン&ア−ウィン・アレン監督、S・マックィ−ン、P・ニュ−マン、W・ホ−ルデン他オ−ルスタ−キャスト)、「大地震」(マ−ク・ロブソン監督、C・ヘストン、E・ガ−ドナ−、G・ビジョルド主演)、「アイガ−サンクション」(C・イ−ストウッド監督・主演)、「ミッドウエイ」(ジャック・スマイト監督、C・ヘストン、H・フォンダ主演、三船も出演)、「ブラックサンデ−」(J・フランケンハイマ−監督、R・ショウ、ブル−ス・ダ−ン主演)、「ス−パ−マン」(リチャ−ド・ドナ−監督、クリストファ−・リ−ヴ、マ−ゴット・キダ−主演、M・ブランド、ジ−ン・ハックマンが脇を固めた・・・この音楽は「スタ−ウオ−ズ」とチト似ているゾ!)、オリヴァ−・リ−ド監督の問題三部作―「7月4日に生まれて」(トム・クル−ズ主演)、「JFK」(K・コスナ−主演)、「ニクソン」(アンソニ−・ホプキンス主演)、一転してチョット楽しく「ホ−ムアロ−ン」(クリス・コロンバス監督、マコ−レ・カルキン少年、ジョ−・ペシ主演)、ロマンチックに「サブリナ」(シドニ−・ポラック監督、H・フォ−ド、ジュリア・オ−モンド主演)、そして中国の非道な侵略を正面から描いて同国の怒りを買った「セヴン・イヤ−ズ・イン・チベット」(ジャン・ジャック・アノ−監督、ブラッド・ピット主演)と、あらゆるジャンルに亘ってキラ星の如くある。

スピルバ−グ、ル−カスそして何よりもウイリアムス自身と皆、まさに油の乗ったところだから、これからも数多くの名作品が生み出されていくことであろう。

NEXT→ トップへ

inserted by FC2 system