旅行編

/9(土)・1st Day

いよいよ出発の朝。風雨は更に激しく、TVを見ると名古屋空港発の国際線は結構キャンセルが出ているようである。さて成田は?と、9時過ぎANAに電話で照会すると、「20:30発の便は定刻出発予定です」と。(ホッ!) 台風の予想進路が北陸寄りになっているのが救いである。

少し余裕をとって3時過ぎに我が家を出る。しのつく雨を割って駅へ。(雨傘の始末に困るので三男に駅まで付いて来てもらう。大型スーツケースは既に宅配便で送ってあるので助かる)

品川乗り換えの快速で成田第2ターミナルへ。少し早いせいもあってか、お盆の出発ピーク日だというのに空港ロビーは混雑はなく、むしろ閑散といった雰囲気。チエックインを済ませ、時間があるので、VISAラウンジで時間を過ごす。(ビールを一杯。ちょいとした“乾き物”の添えくらいはサービスしてほしいところだ)

NH1051便は(なんという機種か?)やや小型で座席配列は2−3−2。「なるべく前の通路側に!」と事前リクエストしておいたが、我が席はビジネスクラスの直ぐ後ろのコア。ところがこのコアは見た目には約6割の搭乗率とビックリするほど空いている。(後部座席は不詳) 我が列の真ん中も空席。A・B席は前3列が空席といった按配。そこで横の窓側A・Bへシフトし、思いがけずゆったりとしたフライトとなった(いちばん得したのは私が移ったあとのおじさんで、中央3席を独り占め。ゴロリと横になって休んでいた・・・お盆のピーク時なのに信じられない機内光景であります)

で、心配した台風の影響による揺れもなく安定飛行が続き、ワインの酔いにも助けられて2〜3時間は熟睡できたであろうか。定刻で快晴のホノルル空港に到着。

ところが、ここからがチト難儀。同時刻着のフライトがあったせいか、入管検査で約50分。スーツケースをピックアップして税関コーナーへ進むと、係官に手招きされて「Ha〜i,You ヌキウチケンサ!」ときたもんだ。全部「ご開帳」で隅々まで調べられる。食料持込は“イエス”としてあったので、「ワタシはね、ちゃんと申告してるよ。このラーメンはnon - beef soupネ!」(未申告で摘発されるとラーメン1個で$500の罰金だとか) 「I see, good!・・・ Thank you」と応対は丁寧。 まあ、問題なくパスはしたものの、なんだかんだで都合1時間以上経過。

続いてインターアイランドの手続きへ。2階へ上がってアロハ航空へ向かうと、チェックインは長蛇の列。予想したとおり(!)スーツケースのX線検査で引っ掛かり(何が原因なんだろうか?)ここでも又「ご開帳」。次に手荷物検査コーナーであるが、検査が厳重を極めているようで、又々更なる長蛇の列。金属探知門をくぐるときはベルトを外し、靴をぬいで、更にズボンを脱いで(これはウソ)・・・と、もう大変。(・・・乗り継ぎに2時間半の余裕を取っておいてヨカッタァ〜!)

あ〜ぁ、やっとこさ全て完了と思いきや、「チョット、待った!」と又々係官に呼び止められる。「Why?」 なんでもボーディングパスに「SSSS」と表示してあり、これはフル・ボディチェックすべし!とのサインなのだとか。「ハイ、座ッテ。足ダシテ、OKネ。次ハ立ッテ、両手ヲ広ゲテ・・・」

若い人の独り旅は結構あるが、還暦近いおじさんのマウイ独り旅なんてのは先ず無いから(実際に旅行中周辺を見ても東洋人はおろか白人でも男の単独行というのは皆無であった)、どうも“怪しい東洋人”と眼をつけられたようである。帰りのハワイアン便でも搭乗券を見るとやっぱり「SSSS」・・・。とにかく空港内でフルチェックの道中となりました。

ネイバー行きの便はアメリカ人で混んでいると聞いていたが、果たせるかな満席状態(帰りも同じ!)。例によって搭乗口前では要領よく並んで機内左窓側の席を確保し、モロカイ〜ラナイ〜カホラフェの島々の俯瞰を楽しんでようやく “癒しの風吹くマウイ”へ到着。シャトルバスコーナーへ行くと、「バスは全部出払ってて、キヘイ方面だと1時間半待ちにナルヨ」とつれない返事。仕方がないのでタクシーを呼んでもらう。陽気なフィリピーノの運転で約20分($30+チップ)、目的のKamaole Beach Royaleに到着。

   

                  (カマオレビーチロイヤルの入り口と建物)

既に午後1:30過ぎ。タクシーを降りて敷地内を進むと、エレベーター前の管理事務所は土曜日とあってクローズ。辺りに人の気配は全く無い。

事前のメールのやりとりでは、オーナーはヨーロッパ旅行中で、管理委託の女性(=この部屋は管理事務所の共同管理には入っていない)が到着時間前には扉の鍵を開けてくれるとのことであったが果たして大丈夫であろうか??前金無しだから「クレジットリスク」はないが、肝心の「ルームリスク(?)」があるのだ。エレベーターを出て6階/605号室の前に立つ。・・・今回の道中でいちばんの緊張の一瞬である!

扉の前には網戸があり、その網戸を引くと足元に鍵が置いてあった。ホッ!

扉を開けて中へ入ると概ね、HPの写真から想像していたとおり。室内は年末に泊まったコナのアリイビラより劣るが、その代わりラナイからのオーシャンビューの眺めはじつに素晴らしい。

     

  (ラナイからのオーシャンビュー)

     

(リビングルーム)                    (ベッドルーム)

   

(キッチン)         (バス、トイレ)       (プールの眺め)

キッチンのカウンターに管理人ミズ・ミザーリからのメッセージが置いてある。ザーッと室内を点検してから彼女に到着を知らせるべく電話を取ろうとしていると、タイミングよく彼女がやってきた。T/Cで支払いを澄ませ、別途チップとして$10渡すとニッコリ。

〜てなことで、手続きが完了し、5日間のコンドライフがスタート。HPにはTV・ビデオ・ステレオ完備!とあったので、“♪ようし、部屋に居るときはハワイアンをかけっ放しにしておけるぞ♪”と大いに期待していたのであるが、チューナー/アンプをどう操作しても(表示は正しく出るのだが)スピーカーから音が出てこない。配線をチェックしたり、アチコチ押したり引いたり叩いたりとやってみても音沙汰無し。残念ながら断念せざるを得ない。あ〜ぁ、これじゃあ、部屋中ハワイムード一杯どころかサイレント・サマーだわさ。

その後、翌日以降のオプショナルツアーの確認を取り終えると、いつのまにか3時過ぎ。空腹を覚えたので、近くのショッピングモールへ出かける。もともと何処へ行っても “B級グルメ路線”であるが、今回は独り旅とあって、更にその下をいく“C級路線”である。

この近辺で評判の飯屋がレインボーモールの奥にある「ダ・キッチン」で、我がコンドから徒歩3分。アイドルタイムに拘わらず、次々と客がやって来て、大半はツーゴー(=テイクアウト)。ロコ専用と思いきや、スラリとしたスタイル&粋な身なりの女性もやってくる。

プレートランチのうちから、「カルアポーク」を注文($6.25)。しばらくして出てきたのは――日本人の感覚ではゆうに2人前以上はあろうかという、もうビックリの超大盛り。蒸し焼きの豚を引き裂いたもので、軽い塩味。コン・ビーフならぬコン・ポークといった趣で、なかなかに美味しい。サイドメニューの「ポテトMAC(=マカロニ)サラダ」も、くせがなくて日本人好みの味。私は、“自分で注文したものは残してはいけない”主義なので、汗を流しながら取っ組んだものの、このボリュームにはさすがに参りました!で、完食寸前でギブアップ。

   

   (ダ・キッチンの入り口)     (ダ・キッチンの店内)    (超山盛りのカルアポーク)

元気をつけた後は、生活基盤の確保=食料&飲料調達の為に出発。暑い盛りのキヘイロードをテクテクと北上し、30分くらい歩いて「フードランド」へ到着。入り口近くの受け付けで「MAIKAIカード」と言うと簡単に簡易会員カードを渡してくれる。これで「割引」の表示がある商品はそのメリットを受けることが出来るのだ。「セーフウエイ」のと似たようなクロワッサンのボックスがあったので即・購入。食料品は豆腐・納豆までなんでも揃っているが、本格調理をする気は無いので、他にグァバジャムとビタミンC用にトマト・スプラウト・ラズベリー(それにお試し用に「マウイクッキー」1袋・・・尚、マウイクッキーは意外の優れモノで、次回以降の定番土産に決定!)を購入するにとどめる。再び突き刺すような日差しの中を歩いて戻り、コンド近くの「ABCストア」で重量系のビール・グァバネクター・牛乳・水を購入。うんこらしょ!と運んで大型冷蔵庫に収める。

一段落したところで、眼前のカマオレビーチ1(=以下「ビーチ1」と略す)で一泳ぎ。5時過ぎて少し日が傾くと、それまでの強い日差しが急速に穏やかになっていく。キヘイは午後になると風が出て、波が立つ。小振りの波が次々と寄せてくるので、ゆるやかな“うねり”のワイキキのようにゆったりと波間に漂うというわけにはいかないが、ともかく海に浮かぶとリフレッシュできるのだ。

軽い疲労感を感じたところで部屋に引き上げ、本日使用衣類を全自動洗濯機に放り込むとシャワーを浴びる。一人だと(当然のことながら)もう完全にマイペース。次から次への行動が、ロスタイム・ゼロで効率よく出来るのが利点といえば利点。(貧乏性丸出しだ!)

さっぱりとした後はラナイのテーブルに買出しした食・飲料を並べる。先ずは冷えたビールをグイッと一杯。ささやかな幸せを感じる一瞬だ。

・・・出発前に友人が「なんで一人でマウイくんだりまで行くのかねえ?」、「いやねえ、浜辺で夕陽に向かって思いっきり“バカヤローッ!”って叫んでみたいんですヨ 」、「ハハハ・・・」(因みに森田健作氏は目下のところ地元・大田区選出の衆議院議員です) 

ところでキヘイの夕陽は正面に浮かぶラナイ島の山の彼方に沈むので、コナのように“大空を真っ赤に染めるサンセットシーン”にはならないのがちょいと残念。

遅めの、そしてヘビーな昼食がまだ腹に残っているので、夕食は“美容食”=クロワッサン、トマト&スプラウトのサラダ(+持参の和風醤油ドレッシング)に、フルーツ=ラズベリーで軽く済ませる。

明日はモロキニツアーで朝が早いので、眠気を感じたところで、バッタンキュー。z・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

次へ  戻る

 

 

 

inserted by FC2 system