5日目(12/8・水)・・・クルーズ4日目=終日クルーズ

 

 今日もいい天気です。珍しくゆっくりと起きて、朝食はメインダイニングでいただきます。ウエイターが甲斐甲斐しくサーブしてくれて、尋ねられるまま、トマトジュース、コーヒー、デニッシュ、パンケーキ(フルーツ添え)、オムレツ(ハム、チーズ、マッシュルーム)、イチジクのシロップ漬け、フルーツ=洋ナシを頂戴すると、おなかイッパイです。(あたりまえだ!)

 食後はデッキを散歩。快晴で気御も上がり、春のような快適さです。

       

イタリアからギリシャに入るところで、プラス1時間の時差調整があり、正午12時になると同時に船内の時計の針がツーッと動いて午後1時に変わりました。まっ昼間の調整だと、なんだか1時間損したような気分です。

 昼食は・・・写真を撮るのを忘れましたが・・・例の山盛りサラダに加え、トマトスープ、リコッタチーズのカネロニ(これは美味しかった)、アイスクリーム。妻はお腹が空かないということで、サラダとキャロットのケーキで軽く〜〜。

午後は妻はトレーニングルームで軽くランニング。私はソラリウムでスイミング。今日は水が冷たく(感じ)なかったので、20往復を3回=約1500mほど泳いでスッキリしました。

       

夕方地中海に沈む夕日を見送る(!)とディナーの時間です。今日は軽めのメニューを選択

       

(スープが2種類)

       

(左=エビクリームソースのラビオリ、右=野菜のピラフ)

       

(右=昨夜美味しかったブリュレをもう一度)

夜のショーは女性シンガーLorraine Brownのステージ。なかなかの歌唱力でじっくりと聴かせてもらいました。

       

 

6日目(12/9・木)・・・クルーズ5日目=ギリシャ/ピレウス〜アテネ

 

 午前7時にギリシャのピレウス港に入港。今日も天気は良好です。今日はアテネ・アクロポリス見物のツアーに参加します。半日ツアーは昼食時に船に帰るため、出発は午前8時前・集合は7:35と朝早くから慌ただしい日程となります。

 ピレウス〜アテネ間は10kmほどですから、40分足らずでアクロポリスへ到着。遺跡好きには憧れの聖地です。子供のころからアブ・シンベルやトロイとともに“いつかは訪れてみたい!”と念願していた夢が又一つ叶いました。

(市内の何処からでも仰ぎ見ることができるアクロポリスの丘)

≪アクロポリスの歴史≫

 〜〜アクロポリスの丘にはミケーネ文明期(紀元前14世紀頃)に宮殿があったと言われるが、紀元前6世紀頃には神殿が建てられており、BC480年のペルシャ来襲の折、一時アテネを占領したマルドニオス率いるペルシャ軍の手によって建設中であった初期パルテノン神殿は全て破壊された。

やがてギリシャ連合艦隊をまとめ上げたテミストクレスによるサラミスの海戦の勝利、陸上ではプラタイアの戦い、そして小アジアのミュカレの戦いの勝利でペルシャ軍を一掃する中核の役割を果たしたアテネはBC460年頃から黄金期を迎え、その指導者ペリクレスによってパルテノン神殿が再建された。

ヘレニズム〜ローマ時代は経年劣化や戦乱による破壊とその修復が繰り返され、ビザンチン時代には聖母マリアの教会となり、次いでオスマントルコ時代にはトルコ軍守備隊司令部がおかれ、パルテノン神殿は火薬庫、エレクティオンは総督の個人的ハーレムになったという。

少しずつ内実を変えつつも全体としては壮麗な様相を保持し続けたのであろうが、1687年ベネツィア軍がオスマントルコ軍を包囲攻撃した際に大きな損傷を被り、特に火薬庫となっていたパルテノン神殿はベネツィアの大砲攻撃によって激しく燃え、取り返しのつかないダメージを受けた。(ベネツィアに対するイメージが悪くなりました!)

1975年から大規模且つ徹底した修復事業が始まり、(N嬢によれば来る度に修理が進捗しているのが分かるという) その徹底ぶりは・・・アクロポリスとその斜面から小石に至るまでを集めて鑑定し、出来る限り元の素材で復元しようという考えを貫いているという。補充用の大理石はピレウス産の石が使用されているそうな。

      

斜面を上がって先ず見えるのはイロド・アディコス音楽堂。客席は6000席もあり、現在も夏の間は古典劇やコンサート会場として使用されているという。遠くを見やると木立の向こうにはアテネの市内が望めます。

    

階段を上がると、いよいよ遺跡群が見えてきます。上写真左の左部分がピナコテク=献納品や宝物の収納館、写真中央の右側がアテナ・ニケ神殿、写真右はプロピレア(前門)です。

    

 (写真中央=真後ろから見たパルテノン)

門を抜けると、パルテノン神殿が見えてきました。おっと、慌ててはいけません。ギリシャ時代は全て大理石で舗装されていたのでしょうが、長い歳月を経て擦り減り、今は大理石の名残りはまだらのコブ状になっています。それでうっかり足を滑らせるとスッテンコロリと大事になりかねないそうで、足元を確かめながら進まないと危ないのです。いや、しかし青空にくっきりと立つパルテノン!・・・なんともいいですねぇ。

    

パルテノンの右手奥にあるのがエレクティオン。ギリシャ神話伝説の王エレクティウスの館とされ、複数の祭神を合祀してあるという。6体(私には5体にしか見えませんが)の少女像はレプリカで、本物の5体は新アクロポリス博物館、そして残り1体は大英博物館に展示してあるそうな。

    

先っちょの展望台に上がると、アテネ市内が一望できます。向こうに見えるのはリカヴィトスの丘で標高277m。

    

パルテノンをぐるっと回ると、遠くにも神殿跡のような列柱群が見えます。石垣の下を見下ろすと、酒と演劇の神・ディオニソスに捧げられたディオニソス劇場。何やら立派なのはローマ時代に大規模改修されたそうで、創建当時の面影はあまり残っていないという。 (でもローマ時代の改修なら、それでもう十分遺跡の価値はあります!)

    

 最後に、防御のために3世紀にローマ帝国支配時に建てられたブーレの門を潜って(通常はこの門が起点です)夢にまで見た(?!)アクロポリス観光の終了です。

 この後は土産物店に立ち寄った後、市内観光。先ずは1896年第1回近代オリンピックが開かれたスタディアムへ。第1回大会には13カ国295人の選手が参加したのですが、現代の開催地メインスタディアムと比べると随分簡素で小さなこの競技場に5万人もの観衆が押し寄せたそうです。

    

(スタディアムは絵葉書だとこんな具合です=奥からの眺め)

 再びバスに乗ると、此処からは市内を車窓観光と相成ります。

    

(左=国会議事堂、中=国立図書館、右=街中にある遺跡)

    

現代アテネの様子です。自力で観光したIさん夫妻によると空気が汚くて参ったそうです・・・街中を行くおもちゃのような観光バスを偶々妻が撮ったのを拡大してみると、偶然そのIさん一行が乗っているのが分かりました。

観光を終えて、1時前に港へ帰ってきました。ブッフェレストランで昼食を済ますと、私はピレウス散策に出掛けます。

(ピレウス港に停泊するブリリアンス号)

バスの窓から見かけた3つの教会を見ようと港町をウロウロしましたが、ただいま国家財政破綻で大不況中とあってか、途中の路地では失業者と見られる薄汚い格好の中高年男性が大勢屯(たむろ)しており、ちょっとオッカナイ感じでした。

 さて教会その1(名称不詳)は・・・外壁改修中ですが、風格ある建物で、堂内の様子=特に天井ドームのキリスト画像や聖人図、そして床のモザイクもなかなかのものです。

      

    

 次に二つ目の教会。これも名称不詳。規模はやや小さいですが、外装の黄色いカラーが鮮やかで、堂内天井のキリスト像も見事です。そして階段から前の広場が全面大理石造りで豪華です。ギリシャ時代パルテノン神殿の前もこんな感じだったんでしょうか?

       

そして最後が、ピレウスのシンボルともいえるアギア・トリアダ大聖堂。此処は1944年の空襲で破壊され、戦後再建されたという。大きなドームのキリスト像が圧巻で、周囲の宗教画も鮮やかです。

    

 教会を出て、更に奥へと歩くと、市場がありました。“市場大好き人間”としては、回って見ないわけにはいきません。  歩いていると、とある店で好物のドライ・イチジクを見つけたので購入。

    

(魚屋、カメラを向けるとお兄さんがポーズ。画像を見せると大喜びでした)

    

(左=八百屋、中=肉屋、右=クリスマス用品屋)

出航が5時なので、急ぎ足で間に合うように帰ってきました。あ〜ぁ、くたびれた!しかし、休む間もなくデッキに出て出航シーンを見物。ピレウスに別れを告げます。

    

さて、夕食。今夜のドレスコードは「スマートカジュアル」・・・ちょっと分かりにくいですが、セミ・フォーマルといったイメージでしょうか? 女性方は皆さんおしゃれして登場です。

       

(前菜は盛り合わせとフルーツ系スープ=“お気に入り”になりました!、クリームスープ)

       

(メインはピザ生地に乗せたポークソテー、ライスに乗せたバジルソースの海老と野菜)

(デザートはナポレオン?)

  途中、ウエイター達が姿を消したと思ったら、ナプキンをグルグル回しながら、行進してきました。4階から5階に上がる中央階段に並んでコーラスを披露。航海中にこうしたパフォーマンスがあるようですが、もう少し派手目の演出でもよかったかな!

       

   今夜のシアターでは「John Taylorのマジックショー」。彼はオーストラリア・ナンバーワンと言われるイリュージョニストで世界的にも人気を博しており、日本のTVでもマリックさんと競演したこともあるそうな。おばちゃん好みの甘いマスクの持ち主でスタイリッシュな美女をアシスタントにした華やかな舞台が特徴です。大がかりな装置で彼と美女が入れ替わったり、美女が消えたりと鮮やかな手並みは中央・前から2番目の席で目と凝らして見ていもタネや仕掛けは全く分かりません。本格イリュージョンを堪能させてもらいました。

 終わって、セントラムへ行くと、本日乗り込んだ地元トリオがギリシャ音楽を奏でています。空いてる椅子を見つけて暫く楽しみました。陽気なおばさんが音楽に合わせて見事な踊りを披露、いやぁ、こういうときラテン系の女性は積極的でノリがいいですね!

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