3日目 (5/30・日) 

 

カンヌ 〜 マルセイユ 〜 エクス・アン・プロヴァンス

 本日もいい天気です。8時に出発して、マルセイユに向かいます。海岸線から少し中へ入ると、一面」葡萄畑が広がります。日本と違って丈の低い木で、緑の葉っぱを広げています。この辺りは「風の名所」だそうで、なるほど木の幹がゆらゆらと揺れています。

      

                                                                                                                 (お世話になったバス)   (緑はブドウ畑)

約183km=3時間ほど走って港町・マルセイユに到着。 先ず高台にあってマルセイユを一望できるという教会「ノートルダム・ド・ラ・ギャルド」 へ。細い坂道を右折左折しながら大型バスが登っていきます。両脇にはびっしりと路上駐車してあります。さすが、プロ・ドライバーの運転技術はスゴイもんです。(M嬢) 「今日は日曜日だから空いていますが、平日だともう大変デス!」

           

(遠くに目指す教会が見えます)  (マルセイユの凱旋門)     (坂道を登っていきます)

 

 

   教会は19世紀に建設されたビザンチン様式による壮麗な建物ですが、此処の値打ちはこの寺院ではなくて、ここからの眺望にあるということ。早速教会のテラスに上ると、目の前には、360度素晴らしい景色が広がっています。マルセイユの旧港と新港(豪華客船がゆっくりと入ってくるのも見えます)、左に転じると・・・アレクサンドル・デュマの「岩窟王」の舞台となったイフ島、さらに転ずると、マルセイユの街並みが広がります。

              

                                                                                                                                                                                                                                                        

                 

                                                                                         (市街)           (教会)           (尖塔)      (教会の内部)

 

坂を下ってマルセイユ港(旧港)へ。マルセイユはローマ以前の紀元前600年頃にギリシャ人が開いたフランス最古の都市。天然の良港を持ち、商都として繁栄を続け、現在はプロヴァンス地方の中心でフランス第2の規模を誇る。強い風にさざ波が立つ旧港の波止場には、夥しい数のカモメが乱舞しています。(ヒッチコックの「鳥」を思い出させるような感じです)。もう昼近くですが、波止場の傍には魚屋のテントが数軒店を開いています。いろいろな魚が並べられています。朝早く来れば、築地を思わせるようなシーンが見られたかもしれません。

カモメが乱舞するわけが分かりました。魚屋が解体処理した内臓などをカモメに与えるのです。魚屋も生臭い廃棄物を処理する手間が省け、周囲の汚染もなくなり、“皆んなハッピー”という次第です。毎日魚をたらふく食べるかせいか、例えば横浜港のかもめより、随分とデカイような気がします。

             

カモメと遊んだ(?)後は、昼食です。波止場から通りの中へ入ると、レストランが立ち並ぶ通りがあり、その一角のちょいと洒落た店に入ります。人気店とあってか、インテリアは白と黒でシックですが、奥にぎゅうぎゅう詰め状態になります。

              

マルセイユといえば、名物料理は「ブイヤベース」ですが、我らがツアーではそうもいきません。で、本日のメニューは・・・

               

@サラダ (野菜はどこでも美味しい!) Aポーク煮込み+ライス添え(よく煮込んだポークでグッド!) Bアイスクリーム==以上です。因みに人気観光地とあってか、グラスワインはもしましたが、この後も含めて一番美味しい赤ワインであったので、納得しましょう!

 

 お腹を満たすと、再びバスに乗り、訳30km走ってエクス アン プロヴァンスを目指します。木肌が米軍迷彩服のようなスズカケ(=プラタナス)の並木道が見えると、目的地に到着。「エクス」とは「水」を意味し、ローマ時代から“温泉”の町として知られ、15世紀以降学問の街として確かな発展を維持してきたらしい。

又此処は、セザンヌが居を構え創作に勤しんだ街としても名高い。〜〜セザンヌは仲間内では力量を理解されていたものの、その作品が画壇で評価されることは少なく、パリのサロンでは落選を繰り返し、やがてモネ等印象派のグループとは離れ、エクスのアトリエで制作に勤しんだのでした。作品を発表しなかったせいもあってか、地元でも単に“絵描きに熱心なおじさん”という程度の認識で、1906年に肺炎をこじらせて、ひっそりと67歳の生涯を閉じました。〜〜ところがそれから50年ほどたって、印象派の優れた作家としてアメリカで俄然高い評価を受け、爾来評価と人気はうなぎのぼり・・・いまや「近代絵画の父」とも呼ばれているわけです。地下のセザンヌがこのことを聞いたら、ビックリすることは間違いありません。

彼が好んで描いたのが、セント・ヴィクトワール山。バスの窓からチラリと見えたのがこんな格好で、見る方向によってはかなり姿かたちは違うのでしょうが(例えば、会津の「表磐梯」と「裏磐梯」のように!?)、それにしてもちょっと頂上を強調(誇張?)して描いてあるように感じましたが・・・。

             

 エクスの街に到着すると、サンノーブル大聖堂市庁舎広場でウロウロ。しばらくして集合すると、細い路地を下ってプラタナスの並木が綺麗なミラボー通りを散策。ところどころにモーツアルト風の白塗り人間や、静態人間のパフォーマンスなどもあって、なかなか楽しい大通りです。

                  

(教会)            (通りのそこかしこに噴水広場が)     (市庁舎)

              

(ミラボー通りとパフォーマー)

(散策の終点は、ドゴール広場の噴水)

都合1時間強の散策が終わるとまだ4時ちょっと過ぎですが、ホテルへ向かいます。中心部から30分ほど走った今夜の宿は「エスカーレ・オセアニア」・・・名前はちょっと洒落ていますが、住宅街のドン詰まりの侘しい場所にひっそりと建ってます。  M嬢に聞くと、最近このホテルチェーンに移籍&改名したのを契機に大改造中とのことで、建物の中に入るとロビー階は未だ工事中で塗料の匂いが鼻をつき、チェックイン手続きで待っている間に気分が悪くなるほどです。日本ならこの状態でオープンは絶対にないでしょう。 

2階の部屋に入ると、改装直後とあって、新しく綺麗なことは間違いありません。でも部屋は“ウサギ小屋”に慣れた我が夫婦でもビックリするくらいの狭さです。ベッドの周りは“カニの横ばい”でないと、奥には行けません。

      

                                                                          (ちゃんとプールもあるんです!)

夕食(又市内のレストランへ出かけます!)まで2時間近くあります。狭い部屋でゴロゴロするのも勿体ないので、外を散策してみます。・・・周りは庶民的な団地が広がるだけで興味を引きそうなものは何もありません。通りの「笠松」の街路樹が目を引く程度です。

好天気でこんなに時間があるんだから、エクスの街の自由時間をもっと取って、ゆっくりさせて欲しかった。そうすれば自力でセザンヌのアトリエへ行って、そこからならセント・ヴィクトワール山を眺めることも出来たのに・・・と、ここは添乗員M嬢にちょっとクレームをつけたくなりました。(全体的には、良い添乗員さんではありましたが・・・

 6時半過ぎにバスに乗って、再びド・ゴ−ル広場へ。夕食は広場の近くのレストラン。で、今夜のメニューはというと、

      

@   チーズ乗せのサラダ、Aチキンソテー、ライス添え、Bアップルパイ

・・・メインのチキンソテーはボリュームたっぷりながら、パサパサで超マズイ代物。添えのライスもパサパサでノボテルのそれとは雲泥の差。今回のツアーの食事で一番マズかったです。

        

                                              (レストランの入り口)  (9時近くでもこの明るさ!)  (セザンヌの銅像もあります)

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