クラシックと映画

フランシス・コッポラが「ゴッドファ−ザ−」の儲けを全て注込んで作った(そして全て失った)のが「地獄の黙示録」(マ−ロン・ブランド、ロバ−ト・デュヴァル、マ−チン・シ−ン主演)、タイトルシ−ンのワグナ−の「ワルキュ−レの騎行」には圧倒された。他にクラシックを取入れてうならせたのがスタンリ−・キュ−ブリック監督の「2001年宇宙の旅」、冒頭の「ツラトゥスツラはかく語りき」、そして宇宙船が大宇宙を進むシ−ンに流れるヨハン・シュトラウスの華麗なワルツは圧巻だ。

全編モ−ツァルトの名曲を鏤(ちりば)めたのが「アマデウス」。モーツァルトの早熟の天才と奇矯振りを、サリエリとの葛藤をメインテ−マとした中に活写したのがミロシュ・フォアマン監督だ。(音楽はジョン・ストラウス、主演トム・ハルス=モーツアルト、F・マレイ・エイブラムス=サリエリ)

尤もその遥か以前、ディズニ−は既にアニメ−ションの「ファンタジア」で映像とクラシック音楽の見事な融合を実現している。(演奏はレオポルド・ストコフスキ−指揮のフィラデルフィア交響楽団、1940年で既に立体音響録音技術を取入れているから驚きだ。)

ディズニ−といえば、「白雪姫」の「ハイホ−!」、「シンデレラ」の「ビビデ・バビデ・ブ−」も楽しいが、やはり「ピノキオ」の「星に願いを」がロマンチックだ。ディズニ−映画に一番縁の深い作曲家がポ−ル・J・スミスで以上三本のアニメに全て係わる外、記録映画の「砂漠は生きている」、「滅びいく大草原」、「百獣の王ライオン」、ジュ−ル・ベルヌ原作の活劇「海底2万哩」(カ−ク・ダグラス、ジェイムス・メイスン主演)、ヘイリ−・ミルズが可愛い「ポリアンナ」、「罠に掛かったパパとママと何でもござれの大活躍だ。

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